TIME誌で知る世界の時事ニュース
「TIME誌で知る世界の時事ニュース」は週に一度は世界的な週間雑誌TIME誌を題材にした記事を博多っ子の独自の視点で解説・提供するニュース発信ブログです。TIME誌へ投稿もします。
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直島を訪ねる5つの理由
【瀬戸内海の島「美術館」】

直島
みなさんは直島(なおしま)ってご存知ですか?僕はつい最近までその島の存在すら知りませんでした。ふとしたきっかけでその存在を知って、それがタイム誌にも特集されていたことを思い出しました。それは、5月10日号のタイム誌のGlobal Adviserのコーナーに「直島を訪ねる5つの理由」("Five Reasons to Visit Naoshima", p.103, Global Adviser, TIME magazine issued on May 10, 2010)に掲載された記事です。

【直島の成り立ち】

ベネッセ・アートサイト直島は、20年ほど前はさびれた小さな漁業の島だったですが、今は島全体が現代アートを表現する自然の美術館になっています。その名前は「ベネッセアートサイト直島(Benesse Art Site Museum)」。その名のとおり、、岡山市に本拠を置く教育関係企業ベネッセコーポレーションが、瀬戸内海に浮かぶ離島・直島(香川県直島町)で展開する、現代美術に関わるさまざまな活動の舞台となっているのです。

タイム誌にも紹介されるくらいですから、世界的にも有名な芸術の島として知る人ぞ知る場所であり、外国人の訪問客もよく訪れているとのこと。タイム誌はベネッセはこの「芸術の島」の魅力として5つの理由を挙げています。

1. ベネッセハウス・・・建築家・安藤忠雄氏が自ら設計し、ホテルと美術館を融合した施設。安藤氏のコレクションも収蔵されている。

http://www.naoshima-is.co.jp/?index#/house/art

本村「家」プロジェクト
2. 本村「家」プロジェクト・・・島内の集落・本村(ほんむら)の、今は使われていない古民家の修復・町並み保存と同時に、江戸時代に作られた神社も含めて現代美術のインスタレーションを組み合わせて恒久展示場としたもの。中には新築の建物もある。

http://www.naoshima-is.co.jp/?index#/art/shrine

3. 007 Man With The Red Tattoo Museum・・・普通の美術館というよりジェームズ・ボンドの記念品を集めたマニアの部屋のような場所。直島を舞台にしたレイモンド・ベンソンの007の小説の名前にちなんだもの。

http://www.naoshima.net/en/sights_and_activities/007_museum/index.html

4. 地中美術館・・・地中美術館は、その名の通り自然環境に溶け込むように地中に作られた美術館で、自然と人間を考える場所として、2004年に設立され、クロード・モネ、ウォルター・デ・マリア、ジェームズ・タレルの作品が安藤忠雄設計の建物に永久設置されています。

http://www.naoshima-is.co.jp/?index#/chichu

5. I Love Yu ・・・画家の大竹伸朗氏によるお風呂の「湯(Yu)」と機能的なアートのインストレーションを掛けた場所。外側も内側もお風呂のモザイク壁のようなアートであり、お風呂につかって見るのが最高の楽しみ方だという。


どうです、一度行ってみたくなりませんか?

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テーマ:岡山県 - ジャンル:地域情報

音楽の覇権争い―iTuneに挑むレコード大手
【パラダイムシフト】

あなたは好きな楽曲はどうやって手に入れていますか?音楽CD、それともiTunes? きっと若い人たちを中心に1曲からでも購入できるiTunesを利用している方が多いのではないでしょうか。

アップルのiPodとiTunesが登場して以来、音楽の世界に大きなパラダイムシフトが起こり、米国でのデジタルメディアの売上は昨年10?15%も増加した半面、CDの売上は20%も落ち込んでいるとのこと。そんな事態に、大手レコード会社はどう局面を打開しようとしているのでしょうか。

going alternative
5月17日号のタイム誌Global Businessの記事「次善の策―デジタル購読とニューメディアでレコード会社はこの不安な時代を乗り切れるか」("Going Alternative. Can digital subscriptions and new media steer record companies through uneasy times?",page 41-42, TIME issued on May 17, 2010)に、そのカギとなる取材結果が載っていました。

【苦境続くレコード会社

iTunesの音楽
20%も売り上げが落ち込んだとはいえ、音楽CDの売上は市場全体の3分の2を占めており、今すぐにレコード会社が破たんに追い込まれるということではありません。しかしながら、市場での音楽CDの総額は2000年の265億ドルから2009年には170億ドルまで縮小する半面、iTunesなどのデジタルメディアの売上は年々上昇しつつあるのも事実です。

さらにレコード会社にとって頭が痛いのは、大物アーチストのレコード会社離れです。レコード会社に依存しなくても売れるアーチストは、束縛のない小さな音楽企画会社などと提携する例や自分のアルバムに投資してくれる投資家に頼る例などが出てきているのです。

突き詰めれば、ギタリストのEd O'Brienが言うように「音楽業界が危機的なのではなくて、レコード業界が危ないだけだ。音楽ファンや新しいバンドにとっては今の時代はすごくいい時代なのさ。」ということなのかも知れません。そう、僕らにとっては安くていい音楽がいろいろなチャネルで聞けるのですから。

Radiohead guitarist Ed O'Brien says, "the music industry isn't in crisis, the record industry is; it is an unbelievably good time to be a fan of music and new bands."

【レコード会社の新たな試み】

Plastic Beach
そんなレコード会社の苦境の中、明るいニュースが出てきました。最近、Damon AlbarnのバーチャルバンドGorillazのプラスチックビーチ」("Plastic Beach")というアルバムが発売1週目で20万枚という大ヒットとなったのです。なぜか。それは、そのアルバムが単なるレコードアルバムではなく、そのアルバムに記載されている登録コードでGorillazのウェブサイトに接続すると、ゲームや漫画VTRやライブ映像など様々な付加価値が楽しめることにあります。

この例にとどまらず、レコード会社もiTunesに対抗すべく様々な手を打ってきています。例えば、マーケットリーダーのユニバーサル・ミュージック。同社はケーブル会社のVirgin Mediaと月12ドルの固定料金で同社関連の音楽ならいくらでも聞けて、ダウンロードできるサービスをイギリス国内で始めようとしています。iTunesの利用者が月平均35ドル音楽に使っていることを考えれば有望なサービスかもしれません。しかし、Sony Music、Warner Music、 EMIなどのライバル会社が追随する様子は今のところないうえに、そんなサービスを始めても飛びついてくるのは週末に50ポンドも使う30代?40代のマニアくらいだという声も聞かれます。

また、you tube、テレビなどとの連携なども有望かもしれません。あのスーザン・ボイルを世に送り出したのはまさにテレビとYou Tubeによる世界的なブームだったのですから。いづれにしてもどれだけ音楽を聴く側のニーズに的確にすばやく応えることが出来るかにレコード会社の存亡がかかっていることは間違いないようです。今のところ、レコード会社にはiTunesほどの革新的なプラットフォームが編み出せているとは言えないのが難点ですが。

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現代に生きるアーミッシュの成功法則
【アーミッシュの失敗率】

Armish Buggy
みなさんはアーミッシュをご存知ですか。彼らは米国のペンシルバニア州やオハイオ州などに住むドイツ系アメリカ人で、キリスト教と共同体に忠実に生きるために厳格な戒律を守り、車や電気などの現代人の利便性に背を向けて生活している集団です。

刑事ジョン・ブック
僕がこの集団のことを知ったのは、ハリソン・フォードが主演した1985年のアメリカ映画『刑事ジョン・ブック/目撃者』でした。喪服のような黒い質素な服を着て、交通手段は馬車で移動する人たちの質素な生活ぶりはその映画の中で忠実に再現されていました。その後米国に駐在していたときに、ペンシルバニア州ランカスターの町に遊びに行ったときに実際にその生活ぶりを見ることもできました。

そのアーミッシュの商売における失敗率が他のアメリカ人よりも低いという調査結果が発表され注目されているという記事がタイム誌に載っていました。("Management, Plain and Simple." p.43, TIME magazine issued on April 19, 2010) 馬車に乗って生活しているような人たちがこの気ぜわしい現代のマーケットでどうやってうまくやっているのか、素朴な疑問がわいてきます。

【失敗しない商売の秘訣】

Success Made Simple
それは商売を始めてから最初の5年間での失敗の確率というもので、通常の米国人は約50%なのに対し、アーミッシュは10%以下だというのです。どこに秘訣があるのか、それをEric Wesnerと言う人が3年間アーミッシュと生活して調査した結果を「"Success Made Simple: An Inside Look at Why Amish Businesses Trive."」という本にまとめています。

その本によれば、失敗しない商売の秘訣はアーミッシュの簡素な生活様式と同じく、シンプルな経営者と従業員の関係にあるといいます。

典型的な例は、経営者が常に従業員ととも働くということ。「自分がしないことを従業員にはさせない」というのがアーミッシュの経営者のモットーなのだそうです。そうすることで従業員は経営者を信頼してよく働くというのです。

もうひとつは厳しい仕事に対する倫理観(A rigorous work ethic)。アーミッシュには、どんなに単純な作業でも厭わずにやりとげることが求められています。

そして、最後にアーミッシュが自分たちの居住エリア以外の大学などでも堅実な商売を広げていることにもその成功の秘訣があるようです。

アーミッシュの会社は家族経営的なものが多く、フォーチュン誌500企業の中に入るような企業はありませんがその商売のやり方には効率ばかりを追い求めるMBA流の現代的なマネジメント手法が忘れている商売の真髄みたいなものがあるのではないでしょうか。なんだか教えられますね。

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マイクロ金融は米国で成り立つか?-(2)
【タイム誌へ投稿】

1月18日号のタイム・アジアの記事「マイクロファイナンスはアメリカで成り立つか」に投稿しましたので公表します。

マイクロファイナンス
Below is my comment on the article of“Can Microfinance Make It in America?”, page 24-25, TIME Asia issued on January 18, 2010

Your article on the Grameen bank in the U.S. gave me a fresh surprise of the unique relationship between a lender born in Bangladesh, the world’ poorest country and borrowers in the U.S., the world’s richest country. If Grameen’s way of microfinance prevails in the U.S., I feel a foreboding that the new era would come soon when more and more developing countries help the developed ones by their cooperative spirits and minds. Yes, money isn’t everything.

【拙訳】

米国で展開するグラミン銀行に関する貴記事を見て、世界で最も貧しい国、バングラデシュで生まれた貸し手と、世界で最も金持ちの国、アメリカの借り手の間のユニークな関係について新鮮な驚きを感じました。

もしもマイクロファイナンスというグラミンのやり方が米国でうまくいくならば、もっともっと多くの発展途上国が助け合いの精神で先進国を助ける時代がいづれやってくるという予感がします。そう、マネーがすべてではないのです。

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マイクロ金融は米国で成り立つか?
グラミン銀行とムハマド・ユヌス】

ユヌス氏
みなさんはグラミン銀行をご存じだろうか?それはバングラデシュにある銀行で、大学教授ムハマド・ユヌス氏が1983年に創設した(今はグラミン銀行総裁)。この銀行は、マイクロクレジットと呼ばれる貧困層を対象にした比較的低金利の無担保融資を主に農村部で行っており、多分野で「グラミン・ファミリー」と呼ばれる事業を展開している。世界的に有名になったのは2006年ムハマド・ユヌスと共にノーベル平和賞を受賞してからだ。その銀行が今米国で事業を展開しているというタイム誌の記事が目にとまった。

「米国でマイクロファイナンスは成り立つのか?」("Can Microfinance Make It in America?" by Barbara Kiviat, p.24-25, TIME Asia issued on January 18.2010)

グラミンは途上国で零細事業に貸し付けている。金融がひっ迫する中、今こそ米国の「無銀行地域」に進出するときだ。しかし、マネーがすべてではない。

Grameen makes loans to tiny businesses in the developing world. With credit tight, now seems like the right time to reach "unbanked" in the U.S. But money isn't everything.

【両極端の国】

米国のマイクロファイナンス
この記事を書いたBarbara記者の視点は、僕の疑問とぴったり一致した。それは、世界の最貧国のひとつ、バングラデシュの貧困層を対象にした銀行が、果たして世界で最も富裕な国アメリカで商売が成り立つのだろうかという疑問だ。

The question, then, is whether there is a role for a Third World lender in the world's largest economy.

しかし、今のところ、グラミン銀行はうまくやっているようなのだ。一体、何が成功の要因なのか。

ひとつは、米国は貧富の差が激しく、しかも貧困層の多くは移民であり、10万近くある米国の金融機関の顧客対象から外れている人たちがグラミンにとって「優良顧客」になることだ。その数、実に9百万世帯、プラス質屋や日銭の高利貸しに頼っている人たちは21百万人にも及ぶ。

もうひとつは、グラミンの仕組みの根幹をなす数人の互助グループに貸し付けてその信頼関係で返済を担保するというやり方と、零細事業を営む女性たちが貸付の対象だということだ。アメリカには大都市を中心に中南米やアフリカなど途上国から移民してきて、リヤカーで野菜を売ったりしている女性の零細事業者がたくさんいる。その女性たちは固い絆と相互扶助の精神にあふれているのだ。

さらに、グラミン銀行のやり方を熟知したスタッフがニューヨーク、オマハに支店を出し、顧客開拓を上手に行っていることも見逃せない。ラテンアメリカの大手マイクロファイナンス事業者Accionは、90年代に米国に足場を築いたが自前の展開ではなくパートナーの金融機関との連携などで事業を拡大したものの、未だに利益が出る体質にまでは成長していない。

最後に、高い金利が利益をもたらすと見られることだ。高いといってもその金利は15%程度であり、100?200%の貧困層向けの高利貸しが横行するバングラデシュとは比較できないまでも、リスクの高い貧困層向けの金利としては零細事業者の借り手にとってはリーズナブルと言えるだろう。グラミン銀行もビジネスでやる限り、慈善事業ではなく利益を出して事業を存続されていくことが求められるのだ。

【お金より大事なもの】

しかし、グラミン銀行の進出がアメリカの貧しい女性の零細事業者にもたらそうとしている恩恵はお金だけではない。

グラミン銀行の発祥の地バングラデシュでは、グループで貸付を受けた貧しい女性事業者たちがお互い助け合い、生活の質の向上を目指すような様々な工夫が銀行の融資システムに組み込まれている。

アメリカでも、同じようにグループへの貸付というシステムを通じて、女性事業者同士がお互い事業について語り、返済できるよう助け合うシーンが見られるようになっているという。無機質なお金を媒体として、弱い者同士が助け合うことに貢献できるとしたら、これは本当の金融業のモデルだろう。

米国も日本も大いに見習うべきだと思うがどうだろうか。

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253便の教訓―テロは防げるか?(2)
【タイム誌への投稿】


1月11日発行のアジア版タイム誌の記事「253便の教訓」について、投稿しましたので公開します。

Below is my comment on the article of “The Lessons of Flight 253”, page 16-20, TIME issued on January 11,2010.

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The start of A Happy New Year became an ominous and uneasy one not only for American passengers but also for others of different nationalities because of only one young bomber on Flight 253. This kind of terrorist attempt reminds me of proliferating cancer cells in a human body. How strong our immune cells become, we can’t prevent those cancer cells from proliferating further permanently because they are also parts of our body, even if they are considered to be evil.

As for eliminating terrorists from international flights, more advanced airport technology could help a lot. However, as long as any ordinary person could become a terrorist someday like a cancer cell, there is and will be no panacea for perfect safety.


【拙訳】

新年のスタートは、253便のたったひとりの若い爆弾犯のために、アメリカ人の乗客ばかりでなく他の国籍の人たちまでも不吉で不安なものにしてしまった。この種のテロリストの企ては、私に体の中に増殖するガン細胞を思い出させた。どんなに免疫細胞が強くても、悪いものではあってもガン細胞が身体の一部であるかぎり、さらなる増殖を防ぐことはできないのだ。

テロリストを国際路線から排除することについては、もっと進歩した航空技術が役に立つかもしれない。しかしながら、ごく普通の人がまるでガン細胞のようにいつの日かテロリストになる状況においては、完全な安全に対する万能薬は今も、そしてこれからもないだろう。


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253便の恐怖―テロは防げるか?(1)
【テロの恐怖】

昨年末の米ノースウエスト機の爆破未遂事件は、オバマ大統領にとっては強烈な一撃だったようです。

『デトロイトで米ノースウエスト航空(NWA)機の爆破未遂事件が起きたことを受け、ハワイで静養中のオバマ米大統領は25日、航空機の安全確保に「可能なすべての手段」を取るよう治安当局に指示した。事件をめぐる詳しい状況は不明だが、クリスマスを襲ったテロの恐怖は、8年前に米中枢同時テロを経験した米国社会に衝撃を与えた。

 アムステルダムからの乗客を乗せたNWA253便は、同日昼(日本時間26日未明)、デトロイト空港に着陸した。乗客が機内で発火物に点火したとの連絡を受け、空港構内には警察車両などが殺到した。

 乗客らは米メディアに対し、「煙が上がり、何かが燃えるにおいがした」と証言。男は近くに乗り合わせた若い乗客により取り押さえられたという。

 事件で問題となるのは、アムステルダム空港での保安検査態勢だ。火薬類は花火でも機内持ち込みは厳禁。爆発物として利用される恐れがあるとして、液体の機内持ち込みも国際的に規制されているが、今回の男は、それをくぐり抜けたことになる。

 2001年9月11日の同時テロ以降、米国内で大きなテロ事件は起きていない。しかし、時間の経過とともに、対策がおろそかになっているのではないかという指摘もあり、今後オバマ政権への注文が厳しくなるのは必至だ。』(2009年12月26日付産経新聞)


【4つの教訓】

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この爆破未遂事件が米国にとって如何に衝撃的だったかは、年が明けてからも米メディアを中心に連日報道されていることからもわかります。1月11日号アジア版タイム誌のカバーストーリーも「飛ぶ恐怖」("Fear of Flying")というタイトルで取り上げています。そして、「テロとの闘いは未だ終わってはないのだ。未だ広がり続けているのだ。さらなる攻撃を防ぐために、我々が知っておくべき教訓が4つある」として4つの教訓を挙げています。

1.テロリストを捕捉する手段が機能していないこと。

2.空港での警備体制は破られる可能性があること。

3.オサマ・ビン・ラディンよりアルカイダのほうが大きいこと。

4.テロの脅威をみくびっていけないこと。


この4つの教訓などメディアから指摘されるまでもなく、米国政府は9/11以来あらゆる手段を講じてテロリストの攻撃から自国民を守ってきたと「過信」していたのかもしれません。しかし、今回、23歳の若者のたったひとりのテロさえ未然に止めることが出来なかったのです。

テロリストとがん細胞】

今回の事件で捕まったナイジェリアの23歳の若者を見ていて、僕は人間のガン細胞を思い浮かべました。

テロリスト
ガン細胞は正常細胞が突然変異を起こして人間の体を急速に蝕んでいきますが、だからといってガン細胞を徹底的に破壊したら人間の身体が元に戻るかというとそう単純ではありません。だからこそ未だガンは克服できていないのです。何かのきっかけで正常細胞がガン細胞になってしまうように、ごく普通の青年が「何かのきっかけ」で思想が変わりテロリストとなってしまうとしたら、どんなに精緻なテロリストのデータを整備して、どんなに厳重な警備システムを導入したところで何十億人もの人間をすべて捕捉することなどできないでしょう。

テロリストとガン細胞。私たち人間は、この「問題」に対して何か新たな発想やドラステックな転換を図らなければ、完全な解決にはまだまだ時間がかかるのではないでしょうか。

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トロの誘惑がもたらす危機
【日本人にとって・・・】

091109TIMECover
赤みの鮮やかなマグロの刺身?あまりにも馴染み深いだけに、こんな写真をカバーに持ってこられると日本人として自責の念を感じてしまいます。

それが僕がこのカバーを見て記事を読んで感じたことでした。

マグロの刺身?食べたいと言う欲望が今この海で最も貴重な生き物を死に追いやろうとしている。

Rare Tuna - How our appetite for its flesh is killing off one of the ocean's most magnificent creatures - TIME isuued on November 9, 2009

いったい、マグロに何が起こっているのでしょうか?

【世界に広がるトロの魅力と危機の広がり】

築地のマグロ
世界のマグロの漁獲量は、1950年には60万トンに過ぎませんでしたが、昨年は6百万トンにのぼっています。歴史的にはギリシャやローマ時代にも食べられていたことはありますが、日本では江戸時代から本格的に食すようになり、近代的なマグロ漁の発展とともに日本人がその漁獲量のほとんどを消費していたのです。しかし、ここ数十年で中国、台湾をはじめ北米やヨーロッパなどでも寿司や刺身のネタとして人気の食材となり、急激に需要が伸びているのです。

マグロの供給量を大幅に上回る世界の食欲?その主役はもちろん日本人ですが?それが今、クロマグロやキハダマグロなどの固体の急減だけでなく、魚の生態系全体の崩壊を導くものとして世界的なマグロ規制の実施へとつながっているのです。国際野生動物基金(WWF)によれば、このままでは地中海の大西洋クロマグロは2012年にも消滅してしまうという予測さえ出てきているのです。

【解決策はあるか】

危機のマグロ
世界的なマグロへの旺盛な食欲の高まりが、マグロ市場を儲かるマーケットに発展させ、より多くのバイヤー、輸出者、マグロ漁業者などを現出させています。素人には一見、マグロ問題の解決に役立つように見えるマグロの養殖も実は解決どころか大きな問題の根源となっています。

すなわち、地中海、メキシコ、日本、オーストアリアなど世界中に70箇所近くあるといわれるマグロの畜養場(tuna ranch)は、小型のマグロを捕獲して畜養場に入れて、カツオなどの餌を大量に食べさせることで短期間に肥らせて市場に出すだけであり、マグロを稚魚から養殖するというよりも、天然マグロの乱獲につながるだけでなく、餌となるカツオ等の乱獲も誘発し魚の生態系を崩しているのです。マグロの養殖はまだ研究段階であり、商業ベースに乗せるにはまだまだ先の話なのです。

結局、現状では危機に瀕しているマグロの漁獲規制を強め、それと同時に日本人が率先してマグロへの依存を減らして世界のマグロ需要を抑制するしか手はないのかもしれません。そういう意味で、もっともっと僕らはただ美味しいから食べるのではなく、日ごろからこのマグロについて真剣に考える必要があるのではないでしょうか。

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米国社会に歴史的変化?男女の雇用比率
【劇的変化】

女性の社会進出
日本でも女性の社会進出は目覚しいものがあるが、どんなに進んでいるように見えてもアメリカほど進んではいないのではないだろうか。そんな漠然とした感覚を裏付けるような記事を2009年10月26日号のタイム誌に見つけた。

「女性が今望むもの」("What Women Want Now"- A TIME SPECIAL REPORT)
The ancient question has a new twist; in the fallout of the Great Recession, what unites men and women matters more than what divides them, as old gender battles fade away
その記事の最初のページのグラフに、2009年末に米国の雇用における男女の比率が逆転するという劇的な変化が示されていたのだ。(現在の比率; 男:女=50.2 % : 49.8%)

【変化の原因】

タイム誌の調査によれば、1972年には雇用の6割が男性、4割が女性という比率だったが、この40年間でその差はどんどん縮まり、昨年のリーマンショック後の大不況で男性の失業が急増し、一気に逆転するまで動いたと言うのだ。不況がもたらした皮肉な結果である。しかも、今後の成長分野である看護や小売、顧客サービスの分野への女性の進出でさらに女性の雇用は増加すると見ている。

CBS NEWS
男女の雇用比率がほぼ半々という事実に象徴されるように、米国では大学では5割が女性、弁護士や医者は3割、軍隊でも14%が女性と確たるシェアを占めており、さらに象徴的には政治の世界におけるヒラリー・クリントン、サラ・ポーリン、CBSテレビのアンカーウーマンであるケイティ・クーリックなど女性の活躍には目を見張るものがあるのだ。

【気になる結果】

しかし、女性の目覚しい社会進出を示す多くの事実から明らかになった最大の変化は女性が自由になって経済力をつければつけるほど、幸せではなくなっているという皮肉な結果もあることを忘れてはいけない。

Among the most confounding changes of all is the evidence, tracked by numerous surveys, more education and more economic power, they have become less happy.

それはストレスに溢れた現代社会では、家庭を切り盛りしながら長時間働く女性はさらなるストレスに晒されるからであり、そういう女性の状況を政府も企業も改善するまでにいたっていないのが原因だとしている。

アメリカではもう女性が男女の性差別を訴えるという時代はとっくに通り越して、男女が如何に協調して急激な社会の変化に適応していくかを真剣に考えるべき時代に来ているのだ。果たして日本ではどうだろうか。

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試練のウィキペディア?ウェブ辞典はどこへ行く?
【突然の異変?】

インターネットを日々利用している人にとって、インターネットのフリー百科事典ウィキペディアほど便利なものはないのではないでしょうか。正確性に多少問題があるとしても、調べたい事柄が瞬時にして出てくるほど便利なことはありません。

ウィキペディア
しかし、そのウィキペディアに異変が起きているという記事が目に留まりました。9月28日付アジア版タイム誌「ウィキペディアが終わるとき」("Where Wikipedia Ends",Page 24-25, TIME magazine issued on Sept.28,2009)というタイトルで、このネット百科事典の記事が突如減り始めたことに着目し、その理由に迫っています。

Where Wikipedia Ends ---The online encyclopedia is suddenly adding fewer articles and has fewer editors.Has all knowledge been summarized, or does Wiki have a problem?

【ブーム去る?】

ウィキペディア記事
ウィキペディアとは、「ウィキメディア財団が運営するオンライン百科事典のことで、コピーレフトなライセンスの下、誰でもが無料で自由に編集に参加できる」とウィキペディア自身の説明に書かれています。記述言語は実に267にのぼり、全言語による記事数は13百万にもなっています(日本語版は619千記事)。

記事は誰でも投稿でき、ピーク時には毎日平均2200もの記事が追加されていて、2001年のスタート時からずっと成長していました。ところが、2007年初め、突然その成長が止まったといいます。

But early in 2007, something strange happened: Wikipedia's growth line flattened.

いったい、ウィキペディアに何が起こったのか。タイム誌によれば、その理由のひとつは百科事典の運営者がその公正さや正確性を重視するあまり、投稿文の編集基準を厳しくしたために、投稿者がそれを嫌って記事を投稿したり、修正したりしなくなっているのではないかとのことでした。そう、運営者の官僚的な手法とフリーな投稿との間に矛盾が出てきたのです。

But over the years, as Wikipedia has added layers of control to bolsteraccuracy and fairness, it has developed a kind of bureaucracy.

また、単純に知識の拡大に自然の限界が来たのではという見方もあります。最初は簡単な言葉や定義でどんどん投稿が増えても、そのうちもっと複雑だったり、細かい事柄の投稿に進み、投稿自体が難しくなってきたというものです。

【フリー百科事典の未来】

しかし、もっと根源的にはウェブの主要なエコシステムが崩壊しているという見方もあります。すなわち、ウェブを広大な草原と見立てると、最初はその中を自由に走り回って草原の草を食べていたウサギ(投稿者)たちは、その草を食べつくして草原そのものが少なくなり、ウサギも減少しているというものです。

解決は容易ではなさそうですが、現在の投稿者の多くは男性で、しかも先進国の研究者などと考えられており、もっと女性や途上国の人達がウェブの世界に入ってくれば必ず光明はあると運営者たちは考えているようです。

果たして、インターネットのフリー百科事典ウィキペディアはこれからどこへ行くのでしょうか?インターネットの進化と同様、その帰趨は非常に興味深いものがありますね。みなさんはどうお考えですか?

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