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世界が注視?「国家の品格」
【ベストセラーの重み】

最近日本で売れている本の代表格「国家の品格」(藤原正彦著、新潮新書)が思わぬところで注目されている。

国家の品格

6月26日号のタイム誌の「雑記帳」("NoteBook")欄に「"No"と言えるニッポン」("The Japan That Says No")と題して、先週東京で開催された世界経済フォーラムの参加者の話題本はトーマス・フリードマンの"The World is Flat"でもグローバリゼーションに関する著作でもなく、「国家の品格」だったと紹介されている。


The book everyone was talking about last week at the first World Economic Forum(WEF) ever held in Tokyo was not Thomas Friedman's The World is Flat, or some other tome on globalization. It was a slim Japanese volume called The Dignity of a State.


まだ英訳本も出ていない段階では、外国人が中身を知る由もないのだけど日本がどの方向を向いているのかは日本に投資している投資家に限らず、世界中の政治家、経済人、文化人達の一大関心事なのだ。彼らにとってベストセラーになった「国家の品格」が何か不気味に感じられても可笑しくはない。

【ジャパーニーズ・マインドの終焉】

そう思って6月25日の西日本新聞を広げると一面の特別寄稿記事「いま、この時代に」に東大大学院教授の姜 尚中(カン サンジュン)氏が、「国家の品格」が大衆にブームを巻き起こしている今の日本の状況を「ジャパーニーズ・マインドの終焉」へのノスタルジアだと書いていた。

アメリカンマインドの終焉

すなわち、アメリカがその教育、文化、社会全般にわたって深い危機と荒廃した精神状況に陥っていた80年代の終わりに真正面からアメリカ文明批判を行いベストセラーになったアラン・ブルーム氏の「アメリカン・マインドの終焉」と比較して、「国家の品格」を大衆版の「ジャパーニーズ・マインドの終焉」と呼んだのだ。

著者の藤原氏がわかりやすい語り口で日本人の精神の荒廃や心の貧困の原因を追究し、武士道精神ならぬ日本の精神的復活を唱える論法が「アメリカン・マインドの終焉」とほとんど相似形をなしていると言う

そういう愛国心を鼓舞するような本がベストセラーになることへの外国人たちの漠然とした不安感が姜 尚中氏や世界経済フォーラムの参加者に取り上げられる所以なのだろう。

【冷静かつ雄弁に】

僕自身は「国家の品格」がベストセラーになっていることをあまり心配はしていない。アマゾンのカスタマーレビュー欄を試しに見てみると意外に冷静な意見が多いのもその根拠のひとつだ。

もうかつてのような寡黙な日本人、武士道を愛する日本人というだけでは日本は立ち行かないというのは多くの日本人がうすうす感じ取っているのではないか。だから結構「国家の品格」も大勢の読者は冷ややかに見ているのではないか。

これからは、日本的価値観、日本的気概・文化の持つ長所は生かしながら誠心誠意、冷静に且つ時には大胆、雄弁に自らの立場を世界に説明してゆくことだけが自らを救い、世界の理解を得られる道だと思うがどうだろうか。
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テーマ:アメリカ合衆国 - ジャンル:海外情報

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