TIME誌で知る世界の時事ニュース
「TIME誌で知る世界の時事ニュース」は週に一度は世界的な週間雑誌TIME誌を題材にした記事を博多っ子の独自の視点で解説・提供するニュース発信ブログです。TIME誌へ投稿もします。
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
本物の食糧危機?アジアの米騒動
アジアの米騒動】

ここ数週間、テレビや新聞でアジアの米争奪に関するニュースを頻繁に目にするようになった。つい先日も、主食の米を輸入に頼るフィリピンで市民による米騒動が頻発しているとの報道がNHKニュースで取り上げていた。一体、アジアの米に何が起こっているのだろうか?

バングラデシュ

折りしも、4月21日付タイム誌「穀物がない、大きな痛み」("No Grain, Big Pain", page 32, TIME dated on April 21, 2008)というタイトルで、インドからフィリピンまでアジアの主要作物の価格が急騰、食料不足の広がりに懸念が高まっているとの記事が掲載されていた。

No Grain, Big Pain ---- From India to the Philippines, the price of Asia's most vital food is skyrocketing, setting off worries of widespread shortages. What's causing Asia's rice crisis, and will it get worse?

【単純ではない背景】

インドネシア・ジャワ島の米生産者

アジア、特にタイ、ベトナム、バングラデシュ、インド、パキスタン、そしてフィリピンといった国々にとって米は主食であり、食文化そのものだ。日本も例外ではない。そんな貴重な食べ物だからこそ、自国への最近の穀物価格急騰の影響を少しでも和らげようと各々がなりふりかまわぬ対策を講じ始めたのだ。そのひとつが米輸出国の輸出規制。世界第二の米輸出国ベトナムやタイ、そして中国までもが米の輸出を大幅に規制し始めたのだ。そういった動きが米を輸入に頼るフィリピンやバングラデシュを直撃した。

しかし、米不足の原因はそれほど単純ではない。需要サイドでは中国やインドといった急速な経済発展を遂げ豊かになりつつある国々の米需要の増加、供給サイドでは旱魃などの気候変動、ベトナムでのペストの流行、さらにはエタノール燃料への穀物使用などが米価格高騰の背景にある。そして、さらにはグローバリゼーションの進展によってインドなどかつては米取引を統制していた国が自由な価格による国際市場での米取引を認め、高値で買ってくれる相手に売るようになっていることも価格高騰、米不足の背景になっているのだ。

【行き過ぎる人間活動】

ここ数年、人間活動が地球という閉ざされた環境の中ですでに「行き過ぎてしまった」のではないかという懸念を強くしている。希望を失ってはいけないが、1972年に発表されたローマクラブの「成長の限界」から既に36年。当時そしてその後修正された資源や人口、食料、環境といったシュミレーションがひとつひとつ現実のものになってきているのだ。7月の洞爺湖サミットで協議される地球温暖化、気候変動問題しかり、枯渇する石油や希少金属の価格高騰、経済のグローバル化で顕在化しつつある各地の水不足、止まらない発展途上国の人口爆発などなど。それぞれの要因が複雑に絡み合い、世界を大きく揺さぶっているのだ。

アジアの米不足もそのひとつであり、この米を巡るゼロサムゲームを一挙に解決する特効薬は存在しない。それどころか世界の他の地域に比べればまだ経済発展に成功しているアジアの食糧危機が深刻化すれば、アフリカなどの最貧国への悪影響も懸念されるだろう。さらには、世界中で食物をめぐる政情不安、国同士の対立に波及するのも時間の問題だろう。

7月の主要国首脳会議(洞爺湖サミット)で食料難と地球温暖化の関係が「深刻な問題」として議題に取り上げられる見通しとなったとの報道があったが、日本をはじめとする先進各国が国際機関と協調して、米や穀物の価格高騰への迅速な対応を協議、実行すべきだ。

★最後まで読んでくれてありがとう。いい記事だと思われたら、ポチッとひと押しお願いします。
FC2 Blog Ranking

スポンサーサイト

テーマ:アジア - ジャンル:海外情報

コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://luckymentai.blog63.fc2.com/tb.php/173-fe8a618a
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。