TIME誌で知る世界の時事ニュース
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軍人たちの反旗―ラムズフェルド閣下へ
【軍人たちの反旗】

イラク戦争を指揮するラムズフェルド国防長官に反旗を翻す退役軍人の声が日増しに大きくなっている。ついにブッシュ大統領も座視できなくなったようだ。

イラク戦争の指揮をめぐりラムズフェルド国防長官の辞任要求が広がっていることを受けてブッシュ米大統領は十四日、「全面的に支持する」と声明を出して擁護した。大統領が現職閣僚の進退について声明を出すのは極めて異例の事態で、イラク情勢が混迷するなか、辞任の観測が広まるのを早期に打ち消す狙いとみられる。(4月15日付産経新聞)
ラムズフェルドとブッシュ

すでにそれら退役軍人の数は6人に上っている。3月19日にニューヨークタイムズ紙に寄稿したイラク治安部隊訓練を指揮していたイートン元陸軍少将、中東地域担当の中央軍司令官だったジニ元陸軍大将、イラク北部で歩兵大隊を率いたバチスト元陸軍少将、統合参謀本部で作戦指揮していたニューボールド元海兵隊中将などなど。

いったい、何故、今退役軍人が次々にラムズフェルド国防長官に異を唱え始めたのか。何が問題なのだろうか。

【退役軍人の発言の重み】

4月17日号のタイム誌にニューボールド元海兵隊中将は「なぜイラクは失敗だったのか」(“Why Iraq Was a Mistake”)と題して、イラク戦争開戦から今に至る政策の失敗を痛烈に批判、ラムズフェルド国防長官を筆頭に国防総省の現メンバーの入れ替えを主張している。

ニューボールド氏は、イラク戦争そのものに反対するものではなく、拙速での撤退も誤りだと慎重に注釈をつけたうえで、陸軍病院の度々の訪問で見た夥しい数の痛ましい帰還兵を見るにつけ、「このまま誤った政策を続けている政策決定者を見過ごすわけにはいかない」と反対の意見の公開することを決意したと述べている。

"I am driven to action now by the missteps and misjudgments of the White House and the Pentagon, and by my many painful visits to our military hospitals."

"Before the antiwar banners start to unfurl, however, let me make clear- I am not opposed to war."

"---my view ---at the moment---is that a precipitous withdrawal would be a mistake."


さらにライス国務長官が「(イラク戦争は)戦略的な決定は正しかったが、いくつもの戦術的な誤りを犯した」と発言したことに憤激し、「真実は、戦略的なガイダンスがどんなものであっても我が軍は成功するが、それが原因で成功することはない」とまで言い切っている。

退役軍人のこれらの発言は重い。なぜなら、たとえ退役していたとしても軍人が政策決定者に反抗するということはシビリアン・コントロールに影響する可能性があるし、現場や戦場にあった者の批判はペンタゴンは真摯に受け止めるべきであろうからだ。

【大義を失った米国】

もともとイラク戦争は開戦時にブッシュ大統領が強調していた大量破壊兵器の存在も確認されず、戦争の大義そのものが疑わしいことは世界中の人々が直感しているのだ。戦争そのものが国民や世界に理解を得ることがなかなか困難なのに、大儀なき戦争は退役軍人でなくてもだれもが反旗を翻すだろう。

退役軍人たちは戦争そのものをやめろとは言っていないが、もう一度ブッシュ政権はイラク戦争そのものの見直しを真剣に考えるべきだと思うがどうだうろか。今、この瞬間にも貴いアメリカ兵やイラク人の血が流されているのだから。

そして僕たち日本人も、決して対岸の火事などと思わずに、血を流しながら苦悩する米国人の判断を慎重に見極めるべきだろう。


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