TIME誌で知る世界の時事ニュース
「TIME誌で知る世界の時事ニュース」は週に一度は世界的な週間雑誌TIME誌を題材にした記事を博多っ子の独自の視点で解説・提供するニュース発信ブログです。TIME誌へ投稿もします。
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メイド・イン・チャイナの波紋
【食肉偽装から歯磨き粉まで】 (少し長くなりますがお付き合いくださいね)

歯磨き粉

つい最近まで日本では食肉偽装で閉鎖に追い込まれたミートホープ社など消費者をだます企業に対する不信感の高まりが社会的に大問題になったが、世界では食品に限らずあらゆる製品での或る国のもっと広範囲な「偽装」が大問題になっているのをご存知だろうか? そう、歯磨き粉に有毒なジエチレン・グリコールが入っていてパナマで100人近い死者まで出たというあの事件だ。そしてその歯磨き粉の生産国、それは中国だ。

いったい、何がどう問題になっているのだろうか?

歯磨き粉からタイヤまで】


中国の工場

7月9日号タイム誌「中国貿易で高まる危険」("The Growing Dangers of the China Trade")と題して、ペット・フードから歯磨き粉、おもちゃからタイヤまでリコール続きの騒動にアジアブームの陰の側面がちらつく中、輸入品の安全をどう確保するかを投げかけている。

The Growing Dangers of the China Trade ―Recalls of tainted pet food, toothpaste, toys and tires show the dark side of Asia's boom. What it will take to make imports safer

タイム誌はあくまでも米国の視点からレポートしているのだが、今や米国に入ってくる輸入品の4割が中国製で、リコールの4割も何らかの形で中国が関わっているという状況でほとんど打つ手なしというのが実態のようだ。

なぜか?それは中国製品の輸入量が10年前の4倍以上にもなる米国では輸入品の安全性などをチェックする監督機関であるFDAがいちいち個別の品目を検査してお墨付きを与えることなど不可能に近いからだ。

誰かが亡くなるまで、米国の消費者は「炭鉱の中に有毒ガスの検知のために飼われているカナリア」のような実験台と同じ状態に置かれているのだ。

Nothing happens unless someone dies. "Consumers are the canary in the coal mine for this system".

しかも、こんな世界中からの不安の声に対して、有毒歯磨き粉を作った中国企業家は、「中国政府がすでに正式の回答をしているだろう。それ以上、何が欲しいんだ」と言っているそうだ。

Adds manager Hu Keyu:"The Chinese government already issued a statement. What do you want from us?"

なにか、ディズニーやらどらえもんのフェイク(偽物)のぬいぐるみを堂々と使っていたあの北京市の遊園地の店員が、「何が悪いんですか?」と悪びれる様子もなくインタビューに答えていた光景と重なって複雑な気持ちになった。

【消費者の目覚め】

まだ中国経済の規模が世界経済の中ではマイナーだった数十年前ならともかく、21世紀初頭の中国は紛れもなく欧米・日本に次ぐ経済大国になり、あらゆる中国製品が世界中にさまざまなルートを通じて流通している中では早急な手立てを世界が真剣に考える必要があるだろう。

中国政府もWTOに加盟して北京オリンピックも来年に控えている以上、様々な規制策を打ち出しているようだが、問題の根は深く、規制くらいでは解決しないだろう。

タイム誌も指摘しているように、結局は中国の消費者が自国製品の欺瞞や問題点に気づき、自ら企業家に姿勢を正すよう要求していくように「成熟」していくしかないだろう。

It's whether Chinese consumers will demand-and-receive-the same assurance of safety that Western consumers do.

日本もかつては未成熟な消費者の目が企業家を見極めることが出来ずに様々な粗悪品を海外に輸出していた時期があった。しかし、国内の消費者の厳しい目に促される形で政府が動き、企業が動いた結果、今のような比較的優れた製品を多く生み出すようになったのだ。日本人の道徳心、そして絶え間ない消費者の厳しい目が企業に緊張感を生み出していることを思えば、中国の消費者も早く目覚めて欲しいと思うのは僕だけだろうか?

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テーマ:海外ニュース - ジャンル:ニュース

ブッシュの置き土産―エタノールその2
【タイム誌への投稿】

6月18日号タイム誌の記事"Corn-Powered in Yuma TIME, June 18, 2007"について6月25日に投稿しましたので公開します。

Corn-Powered in Yuma TIME, June 18, 2007

エタノール製造工場

Yuma farmers should not be blamed on their greed to raise corn not as a grain for food but as a more combined bio-fuel to solve the global warming as well as the energy problem because the latter can be sold higher. They only pursue their better standard of living by following a national policy of energy security.

Who should be blamed most is President Bush because intentionally or unintentionally he erased the line used to separate food grain from the grain being used for energy as Lester R. Brown warned. He is just like Julius Caeser who went across Rubicon River with his army to invade Roma in the ancient Roman era.

What the President of the U.S. should do now is not to protect national interests as the leader of one country but to provide the world with better ways to decrease CO2 emissions to prevent the disaster of global warming as the great leader of the earth.


≪拙訳≫

ユマの農民が食べるための穀物としてではなく、地球温暖化を防ぐためのバイオ混合燃料として、より高く売れるからといってトウモロコシを育てているのを貪欲だと責めるべきではない。彼らはただエネルギー安全保障という国策に則って、より高い生活レベルを求めているだけなのだ。

 最も責められるべきなのはブッシュ大統領だ。なぜなら、意図しているにせよ、していないにせよ、彼はレスター・ブラウン博士が警告するように食料としての穀物とエネルギーとしての穀物の境界線を消し去ってしまったからだ。ブッシュはまさに古代ローマ時代にその軍隊とともにルビコン川を渡ったジュリアス・シーザーと同じなのだ。

 米国大統領が今すべきことは、たった一国のリーダーとして国益を守ることではなくて、地球の偉大なリーダーとして地球温暖化という脅威を防ぐためにCO2排出を減らすよりよい方策を世界に示すことだ。


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【追記】

6月26日にタイム誌から「採用するかもよ」という例のメールが届きました。今回もいつものGloriaさんでした。それにしても昨年11月6日号で採用してもらったので、またしばらくは難しいかなあ?。

Dear Reader,

Thank you for writing. We welcome timely, insightful reactions to material we have published, and we can assure you that your observations found an attentive audience among the editors. Should your comments be selected for the column, you will be notified in advance of publication. Again, our thanks for letting us hear from you. We hope that you will write again should you discover something of particular interest in the news or in our reporting of it.

Best wishes.


TIME Letters

テーマ:環境問題 - ジャンル:ニュース

表情が鍵?ー赤ん坊の言語能力
赤ちゃん言語能力

赤ちゃんの言語能力

健康であれば、どんな赤ちゃんも生まれてしばらくすれば完璧にしゃべれるような言語能力(competence)を親から授かります。子供を育てたことのある方なら赤ちゃんの持つ素晴らしい能力に驚かれたことがあるでしょう。

でもその能力ってどうやって、いつごろまでに赤ちゃんは得るのでしょうか?

【顔の表情が決め手?】

6月25日?7月2日号タイム誌の記事「Baby Faces.」に面白い研究結果が載っています。

記事によると、8ヶ月以下の赤ちゃんはあなたの顔の表情や口の動きで言葉を識別し、重要な言語能力を身につけるというのです。そして顔の動きで言語の違いすら見分けることが出来るようになるというのです。

---the tyke is processing every change in the shape and rhythm of your mouth and face. Researchers,led by Whitney Weikum at the University of British Columbia, found that infants under 8 months old may rely on such vissual cues to learn language, even using variations in facial expressions to distinguish one language from another.

そして8ヶ月までであればフランス語と英語とか2つの言語を話す家庭で育てればその識別能力が育まれるというのです。

By 8 months, however, only infants reared in bilingual homes retained the ability to make this distinction.

こりゃ凄い。赤ちゃんの潜在能力って素晴らしいですね。でも逆に言うと8ヶ月を過ぎるとバイリンガルの基本的な素養が備わらないなんて・・・赤ちゃんをどう育てるかってものすごく重要なんですねえ。

8ヶ月未満の赤ちゃんがおられるお父さん、お母さん、豊かな表情で赤ちゃんに接してくださいね。

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ブッシュの置き土産―エタノール
【レスター・ブラウン氏の警告】 (少し長くなりますがお付き合いくださいね)

レスターブラウン博士

5月24日の「クローズアップ現代」を何気なく見ていたら、国谷キャスターが地球環境研究所のレスター・ブラウン博士にインタビューしていた。

そこで博士が語っていた言葉に「はっ」とする思いがした。その言葉は6月18日号タイム誌の記事「ユマのトウモロコシ燃料」"Corn-Powered in Yuma."にもあった。

エタノール燃料がもたらしたもの、それは今まで明確に区別されていた食べるための穀物と燃料のための穀物の間にあった境界線を消してしまったことです」

"The line that used to separate food grain from the grain being used for energy is being erased."

「すなわち、今は自動車を所有する8億人の人たちと20億人の最も貧しい人たちの間で直接穀物をめぐる奪い合いが起こる段階に来ているのです。」

"The stage is now set for direct competition for grain between 800 million people who own automobiles and the world's 2 billion poorest peopole."

エタノール燃料がもたらしている混乱の元凶を博士を見事に言い当てていたのだ。

【負の連鎖】

エタノール燃料

エタノール燃料、正確にはバイオマスエタノールとは、サトウキビや大麦、とうもろこしなどの植物資源からグリコールを発酵させて作られたエタノールのことを言い、自動車のガソリンに混合することで地球温暖化対策に有効という触れ込みで、特に米国のブッシュ政権が脱石油政策の一環として推進することを打ち出したこともあり、最近世界中で急速に普及しつつあるのだ。

しかし、この燃料、タイム誌に紹介されたコロラドのユマなどのとうもろこし地帯を地盤とするブッシュ氏にとっては政治的に大きな意味があるかもしれないが、実際の地球温暖化防止の観点からは疑問符がついている上に 、さらに大きな問題が待ち受けているのだ。

エタノール製造工場

その問題とは、先に紹介したレスター・ブラウン博士の指摘するエネルギーと食物の境界線がなくなることによる食物不足、価格高騰を招き貧しい人々を追い込み貧富の格差、南北問題を助長しかねない点だ。これが最大の問題だろう。
しかもそれだけではない。

本当にエタノール燃料が普及し始めたとき、その燃料需要だけでなく、とうもろこしを餌とする牧畜業者や酒類業者といった食品製造業者の需要を満たすことが出来るのかどうかという問題もある。

そして、その価格にはもっと問題がある。すでにとうもろこしの需要急増でその価格は過去15ヶ月で倍以上(1ブッシェル当り2ドルから4ドル)に値上がりしているのだ。そのツケはとうもろこしを原料とする食品製造業者にかかってくるのだ。

さらに将来的には、価格高騰の影響で次々とエタノールプラントが計画される結果、ブッシュの計画達成年度にあたる2012年以前に今度はとうもろこしの過剰供給による価格暴落のリスクもあるのだ。

こんな負の連鎖を引き起こすとうもろこしを原料にするエタノール燃料。一体何故、ブッシュ政権はこの燃料の普及を急いでいるのだろうか?

【国益優先の愚】

詰まるところ、米国の現政権にとっては米国のエネルギー安全保障の観点しか頭にないことが今回のバイオエタノールを巡る世界的な混乱を引き起こしているのではないかと推測する。地球温暖化を本当に防止しようなんて考えていないのだ。

喜んでいるのは、最近の経済発展に取り残されていた人口3400人足らずのコロラド州ユマのようなアメリカの農村地帯くらいなのだ。

本当にこんな国益優先の政策でアメリカは地球温暖化の脅威に立ち向かおうとしているのだろうか?もう一度足元を良く見てもらいたいと思うのは僕だけだろうか?

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石油を巡るアフリカの夢と現実―その2
【タイム誌への投稿】

6月11日号タイム誌のカバーストーリー"Africa’s Oil Dreams TIME, June 11, 2007"について6月12日に投稿しましたので公開します。

In your article, you picked up some of the vital attractiveness of African oil, namely its high quality, cheap cost and higher security. But such merits are only for a handful of locals in power and greedy oil buyers from America, Europe, China and Japan. What is worse, huge sum of money from oil would definitely expand the darker side of Africa such as political violence, the disparity, corruption and environmental hazards as “curse of oil” without any firm infrastructure of sound democracy all around Africa.

If developed nations do not help African people build their democracy sincerely in many fronts, Africa’s oil would bring only despair but no dreams to them forever.


≪拙訳≫

貴記事には、アフリカ石油に不可欠な魅力としてその質の高さ、安いコスト、高い安全性などを取り上げています。しかし、それらのメリットは一握りの権力者と欧米、中国、日本といった国々からの石油のバイヤー達だけのものです。さらに悪いことに、石油から得られる巨額のマネーは、アフリカ中で健全な民主主義の確かな基盤がないために、「石油の呪い」として政治的な暴力や格差、腐敗、環境破壊といったアフリカの負の側面ばかりを拡大しているのです。

もしも先進国がいろいろな場面でアフリカの人たちが民主主義を創っていく手助けを真剣にしていかなければ、アフリカ石油は単に絶望をもたらすことはあっても夢をもたらすことは永久にないでしょう。



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【追記】

6月16日にタイム誌から「採用するかもよ」という例のメールが届きました。今回もいつものGloriaさんでした。前回の投稿に返事がなかったので嬉しかったです。それにしても昨年11月6日号で採用してもらったので、またしばらくは難しいかなあ?。

Dear Reader,

Thank you for writing. We welcome timely, insightful reactions to material we have published, and we can assure you that your observations found an attentive audience among the editors. Should your comments be selected for the column, you will be notified in advance of publication. Again, our thanks for letting us hear from you. We hope that you will write again should you discover something of particular interest in the news or in our reporting of it.

Best wishes.


TIME Letters

テーマ:政治・経済・時事問題 - ジャンル:政治・経済

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