TIME誌で知る世界の時事ニュース
「TIME誌で知る世界の時事ニュース」は週に一度は世界的な週間雑誌TIME誌を題材にした記事を博多っ子の独自の視点で解説・提供するニュース発信ブログです。TIME誌へ投稿もします。
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石油を巡るアフリカの夢と現実
【ああ、アフリカよ】 (少し長くなりますがお付き合いくださいね)

アフリカ

アフリカと言えば、みなさんはどういうイメージをお持ちですか?南アフリカでのワールドカップ? 貧困? ボノ氏? 内戦? どれもアフリカの実像の一端です。

人類発祥の地アフリカは、面積3,030万平方キロメートルで、世界全体の22.3%を占めるが、人口は8億5,000人で、世界人口比では13.7%を占めるに過ぎず、現在は53の独立国によって形成されている。(フリー百科事典ウィキペディアの「アフリカ」より引用) 

しかし、アフリカは長い間ヨーロッパ諸国の搾取に喘ぎ、1950?60年代にかけて次々と独立を果たしたものの、人口の増加に経済成長が追いつかず、不安定な政治が各地で内戦をもたらし、貧困と環境破壊に苦しんでいると言うのが実情だ。

どちらかと言うと、こういったマイナスイメージしか出てこないアフリカに今大きな転機が訪れようとしている。その転機をもたらすのは石油だ。

【石油を巡るアフリカの夢】

070611TIMECover

6月11日号のタイム誌のカバーストーリーは、 「アフリカの石油の夢」("Africa's Oil Dreams")と題して、価格高騰と中東の混迷の中でアフリカの石油がこの地域の富を増やし夢を与えてくれるのか、それとも腐敗と暴力と不平等をもたらすのか問いかけている。

With prices high and the Middle East in turmoil, Africa's reserves are more alluring than ever. will its burgeoning wealth transform the region - or merely fuel greater corruption, violence and inequality?

ここ数年、高騰を続ける石油は産油国に巨万の富をもたらしている。ロシアしかり、サウジアラビアなどの中東諸国しかりだ。世界の石油埋蔵量の10%近くがあると言われるアフリカも例外ではない。特に西アフリカの湾岸諸国、ギニア湾沿い、ナイジェリア、ガポン、アンゴラといった地域にはその石油資源を求めて米国、イギリス、ドイツ、日本、中国などの国々のオイルマンたちが殺到しているのだ。

夢をもたらすアフリカの石油の魅力とは何か?

第一はその質の高さだ。硫黄分が少なく、それほど精製のコストがかからない。

African oil is high quality, with a low sulfur content that requires little refining to get it to the pump.

第二に、オフショアの油田が多く輸送コストが安いことだ。パイプラインなどが必要となる陸地と違い、船で直ぐ搬送でき、特に米国にとっては地理的に近いのが大きなメリットなのだ。

そして第三に、その安全性。オフショアが多いためにテロなどの危険が少なく、オイルメジャーが早くから利権を持っていたためにメキシコやロシアのような国家の石油支配のリスクから免れているのだ。

【誰にとっての夢か?】

アフリカの石油

こういった魅力があるため、もし1バレル50ドル以上の価格が続けばギニア湾だけでも2020年までに1兆ドルの稼ぎがあると米国のシンクタンクは予想している。これは50年代から60年代にかけての独立以後のアフリカへの援助額の倍以上にあたる。これほどの巨額の富がアフリカにもたらされるのだ。
しかし、これらの富がアフリカの貧富の格差の是正に役に立つかと言うと楽観は出来ない。エコノミスト達は、「石油の呪い」("curse of oil")と称して石油がもたらす富は権力者を腐敗させ、暴力や貧困を助長する恐れがあると指摘する。

もともと権力基盤が弱く、民主主義も根付いていないアフリカ諸国に群がる石油メジャーや中国等の資源の乏しい国々が群がれば結果は火を見るより明らかだろう。

タイム誌の論調にも「米国にとっての利益かどうか」といった傾向が垣間見える。アフリカの未来、そしてアフリカの人々の夢を叶えるために最も必要なことは彼らが自ら立ち上がることだ。しかし、先進国や新興国が資源確保のために群がるだけでなく、アフリカの真の自立のために出来ることは山ほどあると思うのだがどうだろうか? ボノ氏ひとりに頼っていていいのだろうか?


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シンガポール?変身への苦悩
シンガポールの印象】

マーライオン

シンガポールにはずい分以前に行ったことがありますが、その印象は「クリーンではあるけれども、何か窮屈そう」といったものでした。

道にタバコを捨てれば罰金だし、テレビ放送はチャンネルも少なく面白くないし、街中でもどこでもいつも監視されているような雰囲気があったのです(今はそんなことはないのかもしれません)。

そのシンガポールが国家のイメージチェンジを図ろうとしているとのこと。一体、どういうことなんでしょうか?


【南国バージョンのNY、パリ、ロンドン?】

シンガポール

6月4日号のタイム誌のカバーストーリーは「悩めるシンガポール」("Singapore Soars")と題して、息苦しく古い港がリッチな人たちの保養都市に変身しようとしていると特集しています。果たしてうまくいくんでしょうか?

Casinos! Amusement parks! Alfresco dining! The stuffy old port is restyling itself as a destination city and playground for the wealthy. But if they build it, will the tourists(and foreign talent) come?

シンガポールの中心にあるマリナ湾(Marina Bay)にカジノやリゾート施設を造り、ニューヨークとパリ、ロンドンをひとつにしたようなを新しい都市のトロピカル版目指しているのです。

Singapore aspires to be "a tropical version" of New York, Paris and London all in one, Lee said, adding "the Marina will be like the St.Mark's Piazza in Venice".

しかしながら、都市のもつ魅力を変えるというのはそう簡単ではありません。マリナ・ベイの金融センターに勤めるデビッド・マーチンさんの言葉がシンガポールの性格をうまく表現しています。 「シンガポールはトヨタのレクサスのようなものだ。レクサスはよく出来た車だけど、メルセデスやBMWにはなれない」

"I tell people Singapore is the Lexus of countries", says David Martin, "Lexus could be the most well-made car out there, but it will never be as attractive as a Mercedes or BMW."

【生き残りを賭けて】

シンガポール政府がこんなとてつもない計画を実行しようとしている背景には、実はシンガポールが今後直面する深刻な問題があります。

440万人の人口しかいないシンガポールはアジアのハブとして空港・港湾を整備し、海外からのハイテク企業等を誘致することで繁栄してきました。しかし、最近では海外の企業は中国等の低コスト国に次々に拠点を移し、シンガポールの若い人たちも海外に職を求めて出て行っているのです。そして2020年には人口が減少し始めるとの予測も出ています。

新たな海外からの人・モノ・金を集める方策は何か?それが今までとは全く違う戦略、シンガポール全体のリゾート地化そして海外からの移民を奨励するといった政策なのです。シンガポール政府はリゾート地化に加えて移民の奨励により今後数十年で人口も660万人まで増やそうとしているのです。

リゾート地化を進めれば、例えばカジノや移民の増加が犯罪を誘発するといった心配をするシンガポール人も多くいます。

僕も大きな賭けだと思います。でも、今のままでは袋小路に陥るのであれば、やってみるしかない。そのための国家大改造。国家が主導する大変身計画。それそのものがシンガポールらいしのですが、是非やってほしいと思います。
みなさんはどう思われますか?

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ゴア待望論の狭間で?その2
【タイム誌への投稿】

5月28日号タイム誌のカバーストーリー"The Last Temptation of Al Gore"について5月15日に投稿しましたので公開します。

ゴア氏の横顔

Al Gore’s passion and seriousness to let people know the present danger of global warning mobilized them so dramatically that many Americans want him to become the next U.S. President to fix it with good reason.

And this may be the last time indeed for Al Gore to change the course of American politics from chaotic democracy to principled one not only for tackling the global warming but also for finding a way out of Iraq mess.

But I don’t want him to become the political leader of the United States who is likely to solely pursue the national interest. Instead, I want him to be the leader of the earth to save the human being from global warming with passion and morale principle.


≪拙訳≫

アル・ゴア氏が情熱と真剣さで今そこにある地球温暖化の危機を人々に知らせようとしたことが劇的に人々を動かしたために、多くのアメリカ人が温暖化を解決するために彼に大統領になってほしいと思うのは当然だろう。

しかも、ゴア氏にとっては地球温暖化だけでなく、イラクの泥沼から抜け出すためにも混乱したアメリカの民主主義を原理原則に基づいた道に戻すには最後のチャンスかも知れないのだ。

しかし、僕はゴア氏には自国の国益ばかりに固執しがちなアメリカの大統領にはなってほしくない。そのかわり、情熱と高い見識をもった地球のリーダーとなって地球温暖化から人類を救って欲しいと願っている。


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【追記】

5月30日にタイム誌から「採用するかもよ」という例のメールが届きました。今回はいつものGloriaさんでした。前回の投稿に返事がなかったので嬉しかったです。それにしても昨年11月6日号で採用してもらったので、またしばらくは難しいかなあ?。

Dear Reader,

Thank you for writing. We welcome timely, insightful reactions to material we have published, and we can assure you that your observations found an attentive audience among the editors. Should your comments be selected for the column, you will be notified in advance of publication. Again, our thanks for letting us hear from you. We hope that you will write again should you discover something of particular interest in the news or in our reporting of it.

Best wishes.


TIME Letters

テーマ:環境問題 - ジャンル:ニュース

ゴア待望論の狭間で
【感動的、しかし】 (少し長くなりますが、お付き合いくださいね)

ゴア氏

映画不都合な真実にあるとおり、今でもアル・ゴア氏は地球温暖化の実態を人々に伝えるために世界各地を精力的に飛び回っている。

その会場のひとつで、ゴア氏の話に耳を傾ける沢山の聴衆の中からひとりの女子学生が立ち上がり懇願するように質問した。

地球温暖化がそれほど緊急を要するのでしたら、人々に訴えかけるだけでなくて、変化を導くために大統領になってくださいませんか?」

----a bright-eyed Bauffalo student named Jessica Usborne stood up and asked the Question. "Given the urgency of global warming, shouldn't you not only educate people but also help implement the changes that will be necessary ---by running for President?

そして、賛同する大勢の聴衆が見守る中、彼女はゴア氏の前にひざまずき、「どうかお願いです、私はあなたに投票します!」と訴えたのだ。

The place erupted, and Usborne dipped down onto one knee and bowed her head.----"Please! I'll vote for you!"

彼女の涙がやがて聴衆の割れんばかりの叫びを呼び起こし、それが何と30秒近くも続いたのだ。

しかし、それに対するゴア氏の答えは簡潔明瞭だった。

「私は出馬するつもりはありません。」
"I'm not planning to run."

地球温暖化伝道師の苦悩】

不都合な真実

まるで映画の一シーンを見ているような前述の場面は、5月28日号タイム誌のカバーストーリー「アル・ゴア氏への最後の誘惑」("The Last Temptation of Al Gore")に書かれた一場面だ。

タイトルのとおり、ゴア氏大統領待望論が日増しに強まる中、表向きはゴア氏自身はそんな誘惑に苦悩しているように見える。

果たして、ゴア氏は大統領候補として立つのか?

答えは冒頭の女子学生への回答どおり、「否」である。そう、タイム誌のようなメディアの関心が立候補の可能性の一点に集中する中で、今のところゴア氏自身はきっぱりと否定しているのが真実のようだ。

なぜか?

ゴア氏は政治に対する関心を失っているからだと言う。もちろん2000年の大統領選敗北のトラウマを引きずっていることもあろう。しかし、あの敗北がきっかけになって、ゴア氏は地球温暖化の迫り来る危機を世界中に警告して回ったのだ。その真剣さが、ここ数年の温暖化を裏付ける自然現象とIPCCの報告と相俟って多くの人を突き動かしたのだ。

【ゴア氏の進むべき道】

ゴア氏の横顔

妻であるTipper Goreさんが言うように、今のゴア氏は30年もの政治活動から開放されて自分の信じる道をひたすら進んでいるけれども、これから数ヶ月後にどうしても立候補せざるを得ない状況が生まれたときには、再度政治家として立ち向かうこともあり得ないことではないのかもしれない。その余地は本人も残しているのだろう。

しかし、僕は多くのアメリカ人やメディアとは違って、ゴア氏は米国大統領に立候補すべきではないと思っている。今の米国は軍事的には巨大でも、もはや発展途上国も含めた世界中の国々を納得させるだけの高い理念やmorale principleを失っている。米国大統領は自国の覇権と国益にしか興味はないのだ。

そんな狭量な20世紀の覇権国家のリーダーとしてではなく、ゴア氏には21世紀型のリーダー、すなわち非政府的で、インターネットの世界でも存在感を示せるグローバルな問題解決が出来る人物として、他の国々とリーダー達と協力して世界の危機的状況に立ち向かっていくことができる数少ないリーダーになってほしいと願っている。

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残念ながら、美しい国といった空疎な言葉を並べて軍事力強化にばかりに執拗な関心を抱き、とてもカリスマ的な人気やパッションがあるとは思えない安倍首相には世界を納得させる21世紀型のリーダー像は望むべくもないことを付け加えておこう。
ウェブが創る自費出版の時代
【自分の本を楽しむ】

僕のブログ本

自分の本を出版されたことありますか?誰でも一度は本屋の店頭に自分の書いた本が並んだらと夢見ることがあるのではないでしょうか。

「ベストセラーでなくてもいい、店頭にところ狭しと並ばなくてもいい、自分の本が自分のためだけでもいいから手軽に出版したい」・・・インターネットがそういう思いを実現させてくれる時代がやって来ました。

僕も先日試しにこのブログの直近分を一冊の本にして毎日密かに(?)何度も読み直しています。それが写真の自作本。そんな思いを実現させてくれるウェブ上の自費出版本の請負業者(英語ではVanity pressと言って、一般的には高い印刷料金で質の悪い本を出版する出版社というネガティブな意味が強いようです)が日本にもたくさんあります。例えばブログを本にする出版社は「欧文印刷」、「ブログ出版局」、僕が使った「My Books.jp」などなど。(これらの出版社がVanity pressという意味ではありません)

【質の高い出版社】

アメリカでもブームなようで、5月21日号のタイム誌に「自費出版業者なんて呼ばないで」(Don't Call It Vanity Press)というタイトルで質の高い自費出版業者を紹介してブームの理由を紐解いています。

その出版社は「ブラーブ・ブックストアー」(Blurb Bookstore)。何か日本人には馴染めない響きですが、これがいい仕事をする。

この出版社を利用しているカウフマンさんという設計士の話によると、最初は旅行の写真とか個人の趣味を載せるために使っていたが、その質の高さ、手軽さ、利便性から自分のビジネスにも活用するようになったとのこと。もちろんBlurbもそんな顧客のニーズを見逃すはずはありません。

そんなお客さんのニーズが最も有望なビジネスだとBlurbのCEOも語っています。

Professional books like Kaufmann's "are the fastest-growing segment of our business,"says Eileen Gittins, CEO of Blurb, which launched in May 2006 and is based in San Francisco.

確かにBlurbのウェブサイトを拝見すると、欧米の出版物によく見られるようにしっかりとした装丁に綺麗な写真が入っていたりして立派です。小規模のビジネスをしている人にとっては質が高くて、安上がりで、しかも時間と手間も省けるとあっては魅力的でしょう。

もちろん従来からある出版社ほどのクオリティは望めないかもしれませんが、Blurbのような自費出版請負業者の利用は日本でも大きなブームになりそうな予感がしますね。僕もひとつ頼んでみようかなあ。

みなさんもBlurbのウェブサイト覗いてみませんか?

※"Blurb Bookstore"のウェブサイト

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日本人2人!??タイムが選んだ100人その2
【タイム誌への投稿】

5月14日号のタイム誌の記事"TIME 100  TIME, May 14, 2007"について5月15日に投稿しましたので公開します。

070514TIMECover

Why is the number of Japanese talents so few in your TIME 100? Only Shigeru Miyamoto and Shigeaki Watanabe this time again? This is my honest impression and wonder whenever I see your yearly selection of “TIME 100”. In my understanding, it was with good reason that TIME magazine is originated in the U.S.

But this time I could find the right answer to my question in the comment of Richard Stengel, saying that they are selected not because they are the most powerful or popular but are the most influential in the world who change the world and make history. Now I decided that I would not cling to the nationality of Japan that I belong, the power and popularity when I see your TIME 100. Thank you for your right reasoning.



≪拙訳≫

「タイムの選んだ100人」にはどうして日本人が少ないのだろうか?今回もまた任天堂の宮本茂とトヨタの渡辺社長だけ?これがいつも貴誌の「タイムの選んだ100人」を見るときの僕の正直な感想と疑問です。そして、タイム誌はアメリカの雑誌だから当然というのが僕の理解でした。

しかし、今回、マネージング・エディターのリチャード・スティンゲル氏のコメントに僕の疑問に対する回答を見つけることが出来ました。彼によれば、選ばれた理由はその人たちが世界中で最も力があるとか人気があるとかではなくて、世界を変え、歴史を創る最も影響力のある人たちだからだとのことでした。それを知って僕は「タイムの100人」を見るときは、自分の国である日本出身だとか、力があるとか人気があるとかなどに固執しないようにしようと決心しました。理にかなった説明ありがとう。


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