TIME誌で知る世界の時事ニュース
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エコに賭けた野中/サンヨーの誤算
【意外な会長?野中ともよ氏】 (少し長くなりますがお付き合いくださいね)

野中ともよ

会長就任も退任も「意外」だった。それは、三洋電機の前会長「野中ともよ氏」だ。野中氏はテレビ東京のキャスターとして経済界ではその名を知られていたが、2005年に経営が苦しいと言われていた同族経営の三洋電機に突如会長として起用されたのだしかし、経営再建は思うに任せず、先月、突如辞任に追い込まれた。一体何が原因で、何があったのか?

【環境経営の先駆?】

4月23日号タイム誌「優しくない環境」("Unfriendly Environment")と題して、エコ戦略が野中ともよ氏を辞任に追い込んだ一因だと書いている。

Unfriendly Environment - How Sanyo's ousted boss discovered that green products can be hazardous to your career

野中氏は会長就任後、 「ガイヤを考えよう」("Think Gaia")を標語にソーラーパネルや省エネ冷蔵庫などの環境に優しい家電メーカーのリーダーとして経営戦略の舵を大胆に切ったのだ。

But Nonaka, a former TV journalist with no executive experience, instead announced a bold plan to transform Sanyo into a leader in the production of environmentally friendly products like solar panels and energy-efficient refrigerators.

しかし、環境問題については、地球温暖化の深刻化などで世間の関心は日増しに高くなっているものの、普通の消費者にとってはまだまだコストを払ってまでエコ製品を選ぶところにまではいっていないというのが現実なのだ。あのトヨタのハイブリッド車「プリウス」でさえ、イメージ先行で世界的に一気に販売が爆発するという状況ではない。

そんな状況の中で、タイム誌が分析するように、野中氏そして三洋電機は中長期的な企業戦略と目の前の経営再建とを混同してしまったということだろう。

"Think Gaia was a very good strategy,"says Yasuyuki Onishi, a Tokyo-based financial journalist. "But it wasn't the right time to think Gaia. Sanyo had to think for itself."

【見えてきた同属経営者の思惑】

しかし、このタイム誌の分析よりも背後にもっと大きな社会の潮流があることを見逃してはいけない。

井植最高顧問と井植敏雅社長

それは創業家による支配が長年続いていた三洋電機が、今回の野中氏の辞任とともに創業者の故・井植歳男氏の孫で、社長、会長を20年近く務めた井植敏・最高顧問の長男である井植敏雅社長の退任を決定せざるを得なくなったことだ。

※写真は井植敏・最高顧問と井植敏雅前社長

新聞報道によれば、もともとこの数年の三洋電機の混迷の背後には井植敏・最高顧問が井植敏雅氏を社長として創業家支配を温存する一方、政界・財界などに知名度が高い野中氏をCEOに就かせることで目くらましを図ったという説も公然と流れているのだ。さもありなんである。

いづれにしても、西武グループの堤氏を始め最近創業者や同族経営の行き詰まりがあちこちで出ているのは、グローバリゼーションが進展する中で真に能力があり、あらゆる人材や情報をスピード感をもって活用できる企業でなければ生き残りは出来ないという時代になりつつあるということなのだ。 ( だからといってメインバンクによるトップ派遣が問題解決の切り札になるかどうかは別の問題である。)

環境経営というグローバルな視点で同族会社の危機を救おうとした野中氏。はからずも、同氏の辞任が今日本の多くの同族企業が抱える問題を浮き彫りにしたことは僕たちひとりひとりが大事な教訓としなければならないだろう。

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テーマ:経済・社会 - ジャンル:ニュース

仕事と家庭の狭間で?アジアのお父さん達
【クールなDad】 (少し長くなりますが、お付き合いくださいね)

あなたのお父さんは、あなたが子供のころ恐いお父さんでしたか?いつも遊んでくれましたか?そしてお父さんを何と呼んでましたか?

「お父さん」、「ダッド」(Dad)、「親爺」、「お父上」?

FQ Cover

社会の変化と共にお父さんへの期待も役割も劇的に変化しました。大家族が多かった昔は一家の大黒柱で厳しい父親というのが一般的な父親像でしたが、核家族で夫婦共稼ぎが普通になった現代の父親は子供にとって「ダッド」「お父さん」と呼ぶのがピッタリはまる身近な存在になっているようです。

そして、子供とのクールな遊び方をダッドに指南する雑誌FQOCEANSが今日本では注目されています。

そのダッドが今日本だけでなく、アジアで仕事と家庭の狭間で苦悩している? えっ、それって何?

※クールなダッド、ユアン・マクレガー。先月号はジョニー・デップ。

【お父さんのジレンマ】

070416TIMECover

4月16日号タイム誌「お父さんのジレンマ」("Dads' Dilemma")と題して、仕事と家庭の狭間で両極端の責任に苛まれるアジアの父親達に出口はあるかと問いかけています。

Asian fathers are in a bind, tugged in opposite directions by responsibilities at work and at home. Is there a way out?

シンガポールでも、ソウルでも、上海でも、東京でも若いお父さん達は長時間のオフィスワークと子供達との触れ合いの時間との調整に頭を悩ませているのです。特に子供達とじっくり遊んでやれないことに罪の意識を共有しているのです。

Fathers all over Asia share that sense of guilt over their inability to balance work and parenthood.

問題はお父さん達だけにとどまりません。お父さんと接する機会の少ない子供達は、ドラッグや犯罪に走る確率がそうでない子供達よりも3倍以上になるとの調査結果も出ているのです。

【新しい父親像】

仕事と子供の狭間で

ではどうしたらいいのか。新しい父親像を求めてお父さん達の模索が続きます。
子供のために一年間父親の育児休暇を取った、日本の経済産業省に勤める山田さん。

航空会社の予約業務をこなす33歳の吉田さんは、子供達との時間を確保するために繁忙な部署からはずしてもらい、朝は早起き、帰宅も早めて出来るだけ子供と過ごす時間を多くしているとのこと。涙ぐましい努力です。

でも個人の努力には限界があります。いまだに日本では単身赴任の比率が高く、ほとんど子供と会えない父親も多いのが現実なのです(僕の近所のご夫婦もご主人が単身赴任でほとんど子供さんと接する機会がありません)。

タイム誌が言うように、父親の家庭での時間を増やすには子供や奥さんよりも会社のボス、そして会社の考え方が変わらないと難しい面が多々あるのです。

If there's one person who can convince men to spend more time with their families, it's not necessarily a child or a wife. It's a boss who leads by example.

でも会社の長年の慣行を変えるのを待っていてはいつになるかわかりません。子供にとってかけがえのない父親になり、自分自身も子供とともに成長するためには、自ら時間を確保する努力を惜しまず新しい父親像を創っていく。それが新しいアジアの父親像ではないでしょうか。

みなさんは子供にとってどんな父親ですか? ダッド?それともタダの親爺?

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行動の時期に?地球温暖化その2
【タイム誌への投稿】

4月9日号タイム誌の記事"What Now?  TIME, April 9, 2007"について4月10日に投稿しましたので公開します。

氷河とペンギン

It was the stunning picture on the first page of your article. A lonely penguin on the glacier gazing at the Antarctic sea deep below him indicates the fate of an endangered human being surrounded by global warming.

What is urgent for us is to recognize where we are standing now. Namely we are on the edge of the collapsing cliff and there is no way out unless we find solutions by ourselves. Thank you for showing so many ways to make a difference. It is our turn to think deep and act immediately.


≪拙訳≫

070409TIMECover

貴記事の最初のページにある写真は衝撃的だった。氷河の上で自分の真下にある南極の海を見つめるペンギンは、地球温暖化で追い詰められた人間の運命そのものだ。

今すぐ求められるのは、自分達がどこに立っているのかを知ることだ。つまり、僕たちは崩れかけた崖っぷちにいるのであり、自分達で解決策を見つけなければ出口はないということなのだ。そういう意味で沢山の処方箋を示してくれてありがとう。もっと深く考えて直ぐに行動を起こすのは僕たちの番だ。



【追記】

4月10日にタイム誌から「採用するかもよ」という例のメールが届きました。今回はいつものGloriaさんではありませんでした。それにしても昨年11月6日号で採用してもらったので、またしばらくは難しいかなあ?。

Dear Reader,

Thank you for writing. We welcome timely, insightful reactions to material we have published, and we can assure you that your observations found an attentive audience among the editors. Should your comments be selected for the column, you will be notified in advance of publication. Again, our thanks for letting us hear from you. We hope that you will write again should you discover something of particular interest in the news or in our reporting of it.

Best wishes.


TIME Letters


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テーマ:環境問題 - ジャンル:ニュース

行動の時期に?地球温暖化
【未明の合意】

110カ国もの政府関係者や科学者が合意した地球温暖化の警告はあまりにも重く、厳しいものだ。

ブリュッセルで2日から開かれていた国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」第2作業部会は6日、人間の活動が原因で地球温暖化が進んでいることを明確にし、水不足により被害を被る人口が今後、数億人増加すると予測した第4次報告書を採択した。平均気温が1・5?2・5度上昇すると、最大3割の生物種が絶滅の危機にさらされることも指摘した。温暖化が世界中の地域の自然や社会に影響を及ぼしていることを明らかにした。

 同部会には110カ国の政府関係者や科学者ら約400人が参加。気候変動が自然と社会に与える影響を審議したが、温暖化の影響を受ける人数などの予測数値をめぐり各国の意見が対立。最終日の5日を過ぎてもまとまらず、徹夜の議論を経て6日朝、合意した。(4月7日付産経新聞)



一体、これから人間はどこへ向かっていくのだろうか?


【議論から行動の段階に】

氷河とペンギン

4月9日号タイム誌はカバーストーリーで「地球温暖化サバイバルガイド」("The Global Warming Survival Guide")と題して、51の方法を示している。(51 Things You Can Do to Make a Difference)

衝撃的なのはそのタイム誌の記事の中にある一枚の写真だ。温暖化の影響で今にも崩壊しそうな氷河の崖っぷちに佇む一羽のペンギンの見つめる先は南極の海。これはペンギンくんの運命というより人間の未来を暗示させる。そう、行動を起こさなければ自らの拠って立つ場所が崩れ落ちてしまう深刻な危機が身近に迫っているのだ。

その危機を脱し、地球温暖化を防ぐのは誰か?もちろん科学者、企業、政治家、大富豪、国際機関、NGO、それぞれが役割に応じて行動を起こさなければならない。でも本当に流れが変わるためには世界中のひとりひとり、自分たちが動かなければならない瀬戸際に立っているのだ。

Climate change is caused by a lot of things, and it will take a lot of people to fix it. There's a role for big thinkers, power players, those with deep pockets - and the rest of us

【何事も小さな一歩から】

タイム誌はひとりひとりが動くための具体的な行動指針を51も挙げている。そのうち、身近な例をいくつかご紹介すると・・・・

○省エネライトに付け替えよう(Change your lightbulbs)

○バスに乗ろう(Ride the bus)

○ポリ袋は使うのをやめよう(Just say no to plastic bags)

○過剰包装をやめよう(Think outside the packaging)


といったものがある。もちろん、CO2の排出という観点からは自家用車のウェイトは大きい。出来るだけ大勢で乗るとか、ハイブリッド車にするとか、もっと言えば車には乗らないとかいろいろな選択肢があり得よう。

大事なことは、自ら考え、自ら動くことだ。

チームマイナス6%

危機に瀕しているのは地球ではなく、抽象的な「人類」でもない。あなた、そしてあなたの両親、子供、孫、友達、同僚なのだということを肝に銘じないといけないのではないか。それが今回のIPCCの貴重な警告だと考えたい。

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≪参考≫

・IPCCホームページ


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プラス思考と既得権益?日米野球考
【松坂渡米の衝撃】

松坂投手

からに変わった松坂投手のユニフォーム。それだけではない。米国ではDice-K(ダイス・ケー、アメリカでの松坂のニックネーム)と呼ばれている松坂が所沢からボストンに本拠を移して以来、日本球界と米大リーグの格差問題は日に日に大きくなっているようだ。一体、何が両球界の明暗を分けているのだろうか?

【大物選手の日本離れと問題山積の日本球界】

4月2日号タイム誌のコラム「東京からの葉書」(Postcard:Tokyo)で、ブライアン・ウォルシュ記者は「スーパースターよ、サヨナラ」と題して松坂に見切りをつけられた落日の日本プロ野球界の抱える問題に言及している。

The defection of a Boston-bound pitcher is just the latest challenge facing the moribound japanese pro baseball league. Saying sayonara to a superstar

松坂だけでなく、イチロー、城島、松井をはじめとする日本のスター選手は続々とアメリカに渡っている。スポーツ紙にも連日大リーグでの日本選手の活躍が踊っている。

ウォルシュ記者が書いているように、かつて人気を誇った巨人は低視聴率に悩み、大輔を送り出した西武は51百万ドルの松坂移籍金で赤字を埋め合わせ、一息ついたと思ったら、ドラフト制度の抜け道を狙ってアマチュア選手を金で繋ぎ止める裏金問題の発覚だ。これなど単に西武球団にとどまらず日本のプロ野球界全体に大きなダメージとなるだろう。

The Lions could be facing harsh penalties, like losing their spot in the draft for a year or more, but the greater damage is to the club's reputation and that of Japanese baseball.

もっと構造的には、外国人選手の制限や外資の参入制限など保護主義の殻に閉じこもり、自ら市場を狭める一部オーナー達の古い体質が背後にある。

【活況を呈する米大リーグ

では、何故米大リーグはそれほど日本の大物選手を惹きつけるのか?選手にとってはやはり野球の殿堂としての大リーグの魅力とビックマネーだ。

それに加えて米大リーグの世界戦略だろう。4月1日の日経新聞一面に「米スポーツビジネス?アジア開拓 急ピッチ」と題して、日本や中国、台湾などアジア戦略を強化し、一気にマーケット拡大を目指すしたたかな米大リーグの強気の背景を探っている。

記事によると、その攻勢を支えるのは興行の成功。昨季の観客動員数約7600万人と過去最高を三年連続更新。さらに球界の全体収入は52億ドル(約6千億円)に達したという。

さらに、野球を面白くするために富裕な球団から貧しい球団への収入再配分制を取り入れ、過去7年間に7球団がワールドシリーズ王者になったという。こういう大リーグとしての企業努力が市場拡大に結びついているのだ。

このまま行けば日本野球はアメリカ大リーグの二軍、三軍、いやアジアの中国や台湾などの新興組にも負けてしまう日が早晩来るのではないか?そう思ってしまう。

1871年に日本に野球が伝えられて以来137年近い年月を経て、少年野球や高校野球、社会人野球からプロ野球まで全国津々浦々まで「日本の野球」は国民的スポーツとして完全に定着している。こんな素晴らしいスポーツに磨きをかけ、日本選手が米大リーグに修行に行っても、また戻って来たいと思えるものに是非してほしいものだ。みなさんはどう思われますか?

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テーマ:プロ野球 - ジャンル:スポーツ

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