小さな変化ではあるけれど、米国人の意識が変わり始めていることを予感させる記事が目に留まりました。
5月5日号のタイム誌の環境トピック(Going Green)に、 「庭をどう育んでいくか?」("How Does the Garden Grow?")と題して庭が緑に包まれていても必ずしも環境にやさしいわけではないという問題提起をしています。
いったい、どういうことなんでしょうか?
【物量作戦からの脱却】

アメリカ人の中流家庭では庭にスプリンクラーを設置して、決まった時間に水を大量に散布するのは常識です。驚くべきことに生活用水の50%以上が庭の水撒きに使われているのです。
さすがの浪費好きのアメリカ人も、最近の地球温暖化の報道などを知ってこういうことではダメだと思ってきたのでしょう。ゼリスケーピング("xeriscaping")という水や化学肥料を極力使わない庭造りが最近流行っているとのこと。(ちなみにxeriとはギリシア語でdryを意味するxerosから来ています)
その手法の例を写真の番号順にご紹介しましょう。
1.先ずは芝生エリアの制限(ration your turf)。水を大量に使う芝生は必要最小限に。
2.次はマルチング(Mulching)。植物の周りに石や木屑を置いて水分の蒸発を防ぎます。
3.ドリップ・エミッター(drip emitter)の活用。霧状の水を放出する器具のこと。日本ではあるのでしょうか?
4.堆肥の活用。
【先人の知恵】
アメリカにいたときに、砂漠であれ、都会であれ、大量の水を散布することで成り立っている庭を見たときに、「こんなやり方はいつまでも続かないだろう」と思っていました。日本もアメリカ礼賛が長く続きましたから、同じようなものかも知れません。最近、中国の郊外でもアメリカ的なマンションが林立し、スプリンクラーのある庭が成功のシンボルのようになっているそうですが、 気候変動や資源枯渇が現実に人類の未来を脅かし始めた現在、人々の価値観も大きな軌道修正が求められています。大量浪費社会のアメリカで一般市民に少しでもその兆しが出てきたのであればうれしい限りです。

それにして、このゼリスケーピング("xeriscaping")という新語、タイム誌はdry landscapingと解説していますが、これって日本では水のない庭園「枯山水」としてはるか昔の平安時代にその様式が確立されています。
※写真は有名な枯山水「龍安寺石庭」
環境にやさしくといった意識ではなかったにしても、水利のよくない都市地域で発達した枯山水の精神は少ない資源を大切に使う日本の先人達の偉大なる知恵を感じさせます。日本はまだまだ世界に貢献できる素晴らしい価値観を沢山持っているのです。 みなさんはどう思われますか?
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4月28日号のタイム誌の記事“The Japanese Way”について4月29日に投稿しましたので公開します。
Below is my comment on the article of “The Japanese Way”, TIME dated on April 28, 2008.

Is it true that Japan still have a mentality of “Mottainai” as your article praised us? Yes, actually many world-class Japanese manufacturing companies keep it as their corporate ethic for survival to satisfy egoistic Japanese consumers who want the most advanced and energy-efficient gadgets in the world by providing them with incessant innovative approaches and less resource. However, with American consumerism deep in people’s minds and behaviors, I must admit that many Japanese consumers have been spoiled by such excellent companies for a long time and as a result of it, they forget about “Mottainai” spirit.
In order to seriously win the fight against climate change, Japanese consumers must regain their own sense of humility and try hard to prevail “Mottainai” spirit not only to wasteful Americans but also to the people all over the world.
【拙訳】
貴記事が褒めるように本当に日本は「もったいない」という精神をまだ持ち合わせているのでしょうか?はい、確かに多くのワールドクラスの日本の製造業では、生き残りのための企業倫理として保持していて、絶え間のない革新的な手法と少ない資源を使って、世界で最も進んだエネルギー効率のいい製品を作ることで、我儘な日本の消費者を満足させています。しかしながら、アメリカの消費者主義が未だに深く蔓延している中で、日本の消費者は長い間そのような優秀な企業に甘やかされてきた結果、「もったいない」という気持ちを忘れてしまっていると認めざるを得ません。
気候変動に本気で立ち向かっていこうとするなら、日本の消費者は謙虚な気持ちを取り戻して、無駄遣いの多いアメリカ人だけでなく世界中の人々に「もったいない」精神を広めるべく一生懸命努力すべきです。
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地球温暖化の脅威が連日メディアに報道されて、人々の関心が高まるにつれて世界中であれほど怖れられていた原子力発電がクリーンエネルギーのひとつとしてカムバックしつつあるのをご存知ですか?

2月25日号のタイム誌に「チェルノブイリは忘れよう」("Forget Chernobyl")と題してインドからフィンランドまで原子力エネルギーが見直されているが、かつての恐怖はいまだに健在だとの記事が掲載されている。
NUCLEAR POWER Forget Chernobyl. From India to Finland, nuclear energy is making a comback. But old fears die hard.
【チェルノブイリの恐怖】

チェルノブイリ原発事故が起きたのは忘れもしない1986年4月26日。あの日から長期間にわたって世界は見えない放射能の恐怖に包まれ、人々の環境に対する意識を大きく変えただけではなく、それ以後当時のソ連邦崩壊、東西冷戦の終結のきっかけを作ったとまで言われている。
さらに、この大事故は原発に対する欧州を中心とした一般市民の拒絶反応を引き起こし、ドイツやイギリスなどの新規原発建設の縮小や世界的な原発反対運動へとつながっていった。日本の原発推進政策も少なからず影響を受けた。
しかし、あれから22年近くが経ち、あの大事故の記憶も薄れ、さらには石油をはじめとする近年のエネルギー価格の高騰が原発見直しの世界的な機運をもたらしているのだ。さらに地球温暖化の危機的なまでの進展が大事故のリスクを抱えながらも少なくとも石炭やエネルギーよりはCO2排出が少ないという理由で原発の見直し機運をいやがうえにも高めているのだ。
【ダモクレスの剣】

しかし、本当に原発は地球温暖化の防止に役立つのだろうか?厳密に言えば「否」である。なぜか? それは原発自体の発電効率の悪さ、発電所そのものはCO2を排出しなくとも原発を稼動するためのプロセス全体(ウラン採掘、燃料輸送、原発建設、廃棄物処理等々)では膨大な石油を消費せざるを得ないという点にある。
さらには、途上国など世界中に原発建設ラッシュが起きており、今後原発が世界中に拡散することになれば予期せぬ大事故の可能性は高まってくるという問題もある。
しかし、原発の負の側面を知りつつも、今後数十年で後戻りできないほどの緊急性を求められている地球温暖化防止に少しでも役立つのであれば、原発もCO2排出を抑制するために導入せざるを得ないというのが現在の世界の趨勢になりつつある。さらには、日米原子力メーカーと欧州メーカーの熾烈な受注競争もそういう趨勢にドライブをかけつつあるのだ。
僕自身も気候変動や地球温暖化の急激かつ深刻な進展を目にするとき、大事故のリスクを知りつつもこれからは原発も活用せざるを得ないのではないかと考えてしまう。はたして、あなたはこの問題どう対処すべきだと考えますか?まさに僕らは日々の安寧の中で知らず知らずのうちに地球からダモクレスの剣を突きつけられているのではないだろうか。
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1月14日号のタイム誌の記事"Need to Weed Your Roof?"について1月14日に投稿しましたので公開します。

How encouraging to see the green covered urban roofs of the four photographs in your article! Especially when I found out that one of them was the famous green stepped office building completed in 1995 in the center of our home town Fukuoka, I almost jumped for joy.
It now seems that the tidal wave of global warming almost swallowed the urban-heat-island effect caused by the increasing number of heat-absorbing asphalts and buildings in such big cities as Chicago, New York City and Tokyo. The efforts to change the concrete jungle into the urban greenery from every roof of the buildings seem to be a small step only to reduce the urban-heat-island effect. However, with the increase of green roofs here and there, I am sure that it will lead to change our uneasy minds positively into the courage to overcome global warming.
【拙訳】
貴記事の4枚の写真にある緑に覆われた都市の屋上を見て何と勇気づけられたことでしょう! 特にその写真のうちの一枚が僕の町、福岡の中心に1995年に建てられた地元では有名な緑の階段状のビルが含まれていたことを知って飛び上がって喜びました。
地球温暖化という大波が、シカゴやニューヨーク、東京といった大都市での熱を吸収するアスファルトやビル建築の増加によって引き起こされたヒート・アイランド現象を飲み込んでしまって見える現在、ビルの屋上を緑にすることで、コンクリート・ジャングルを緑の都市空間に変える努力なんてほんの小さな一歩にしか見えないのかもしれません。しかしながら、そこらじゅうに緑の屋根を増やしていけば、きっと僕らの不安な気持ちは地球温暖化に打ち勝っていこうという勇気に変わっていくことでしょう。
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最近はヒートアイランド現象よりも地球温暖化のほうが人々の関心を集めていますが、コンクリートビルだらけの都市を冷やすのに屋上の緑化が再び脚光を浴び始めているようです。
2008年1月14日号のタイム誌に「Need to Weed Your Roof?」と題して、ワシントン、ニューヨーク、シカゴ、サンフランシスコなど全米の大都市でビルの屋上を緑にする試みがなされているとの記事がありました。
【屋上緑化の意外な写真に歓喜】

それにしてもその記事に掲載されている四枚の写真のうち、三つはシカゴ、ニューヨーク、サンフランシスコのビルの屋上緑化の例なのですが、右上の一枚の写真はなんと福岡の天神にあるアクロス福岡ビルの階段式の緑に覆われたテラスではないですか!

これには狂喜しました。記事の中にはどこにも触れていないのですが、めったにタイム誌に掲載されることのない福岡のビルが写真として載ったのですからとびあがって喜んだんです。
それもアクロス福岡の緑はシカゴやニューヨークなどとは比べ物にならないほど立派な屋上緑化の例なのです。そのアクロス福岡と言えば、1995年に国際・文化交流の拠点を目指して、天神の旧福岡県庁跡地に建設された福岡県施設と民間施設(オフィススペース・商業施設)が同居した公民複合施設で、シンフォニーホールも中にあり、外観の南の天神中央公園に面した段状のステップガーデンは、「山」をコンセプトとした大規模な屋上緑化であり、公園と一体となったランドスケープを構成している福岡のまさにランドマークとなっている建物です。
1996年にBCS賞(建築業協会賞)を受けたくらいの立派なビルなので屋上緑化の典型的な成功例としてタイム誌が掲載してくれたのでしょう。
タイム誌の記事の内容はともかく、こういう形で福岡が紹介されるのは本当に意外でもあり、なにか1人で嬉しくなってブログに取り上げることにした次第です。
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北極海の氷が予想を上回るペースで溶けている。IPCC(国連の気候変動に関する政府間パネル)の予測より30年以上も早いペースで溶けており、このまま推移すればこの夏はIPCCの第4次報告書の予測値である2040〜2050年時点の氷の面積にまで縮小したと見られるそうだ。
北極の表面を覆っていた氷が縮小すると何が起こるか?もちろん、全世界の気候に大変動をもたらす。そしてもうひとつ、忘れてはならないことがある。
それは人間の欲望がむき出しになることだ。地球の頂点で、人間と人間、そして国家と国家の欲望が渦巻いているのだ。
※上の写真にある白い部分が北極海の現在の氷、30年後はほとんど無くなる!?
【資源争奪戦】

10月1日号のタイム誌のカバーストーリーは、「北極を所有するのは誰か?」("Who Owns the Arctic?")と題して、地球温暖化で予想を超えるスピードで氷が溶ける一方で、今まで厚い氷に阻まれて近づけなかった北極海に眠る資源をめぐって壮大なゲームが熱を帯びてきていると報じている。
Who Owns the Arctic? As global warming shrinks the ice to record lows, the global battle for resources heats up
北極点(North Pole)の周辺の国家は、ロシア、アメリカ、カナダ、グリーンランド(デンマーク)、そしてノルウェー。特に、ロシアが8月2日に北極点の海底に国旗を立てるなど活発な動きをしているため、カナダやアメリカといった国々の神経を逆なでしている。
中でもカナダは激しく反発している。カナダの高官は、「今は15世紀じゃないんだ! 世界中を回って、ただ旗を立てて、『これはわれわれの領土だ』とは何事だ。」とロシアを批判する。
"This isn't the 15th century. You can't go around the world and just plant flags and say, 'We're claiming this territory.'"
【パワーゲームの果てに】

世界の石油資源の10%〜25%が埋蔵されていると言われている北極海。その資源争奪戦の鍵となるのは国際法だ。
国際条約上は200海里(370km)の排他的経済水域が境界線となっているものの、その周辺海域が自国の大陸棚の上にあることを証明できれば350海里(648km)にその境界線を拡大できるのだ。
したがって、これから境界線の確定を巡る国家間の争いはハーグの国際司法裁判所に持ち込まれていくことになるだろう。そのときまでに有利な条件を作っておこうとする各国の政治的な動きは益々活発になるに違いない。
地球温暖化が人類全体の生存をも脅かしかねないという事態の中で、国家間の貪欲なパワーゲームばかりが進展する。こんな現実に不安を覚えるのは僕だけだろうか。
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9月3日号のタイム誌の記事"Sunken Treasure"について8月27日に投稿しましたので公開します。
Sunken Treasure. TIME, September 3, 2007

Almost every day and night, I see at least several horrifying news about endangering earth environments caused by global warming in newspapers, magazines and other news media these days. Your article on coral reefs is one of them.
But this time you gave me a glimpse of hope by showing the fact that tens of hundreds of volunteers as scuba divers have made a tremendous efforts to gather vital information on dying coral reefs for about ten years to rescue them with a sense of mission and love. As long as there are volunteers like them to seek for truth, I believe our earth and human beings would not perish in vain.
≪拙訳≫
最近はほとんど毎日、新聞や雑誌や他のメディアを通して地球温暖化による地球環境の悪化に関する恐ろしいニュースを目にする。貴誌のサンゴ礁に関する記事もそのひとつだ。
しかし、今回、貴誌の記事で一筋の希望が持てたのは、大勢のボランティアのダイバー達が、使命感と愛情を抱いてサンゴ礁を救うべく、10年という期間にわたってとてつもない努力をして死に瀕したサンゴ礁に関する情報を集めていたことだ。この人達のような真実を求めるボランティアがいる限りは、地球も人間も無駄死することはないと僕は信じている。
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エコバックといえば、日本でも“I'm NOT A Plastic bag(私はビニール袋じゃない)”というスローガンをプリントしたアニヤ・ハインドマーチ(Anya Hindmarch)のバックが話題になって、日本各地のデパートの店頭で売り出し日には長蛇の列が出来たのを覚えておられますでしょうか。
そのエコバックについて、8月27日号のタイム誌のライフのコーナーに、 「紙、プラスチック、それともプラダ?」と題して世界の動きを追っていますので紹介します。
Paper, Plastic or Prada? ---Grocery shopping gets chic with eco-friendly designer totes to bag your greens
【発端は台北、香港?】
そのエコバック、世界中での限定販売とあってたちまち世界中の女性が先を争って売り場に殺到、台北や香港では警察が売り場を閉鎖する騒ぎにまでなっていたそうです。
もちろん、これは米国だけでも年間880億袋も使用されているポリ袋を少しでも減らすために、世界の関心を高めようとあらかじめ計算された宣伝作戦だったようです。
The frenzy surrounding these limited-edition bags is the result of a calculated effort to encourage shoppers to use fewer disposable plastic sacks, some 88 billion of which are consumed each year in the U.S. alone.
まさにポリ袋のプリウス(トヨタのハイブリッド車)を狙ったファッション・エコバックでしたが、宣伝が効きすぎて騒ぎが大きくなったため、北京、ジャカルタ、上海、シンガポールではエコバックの販売が中止されたそうです。
But being the Prius of plastic bags has its pitfalls. After the stampede in Taipei, sales of the Hindmarch bag were cancelled in Beijing, Jakarta, Shanghai and Singapore.
【エコバックの弊害】
さらにはエコバックの弊害とも言うべき現象もあります。ポリ袋の代替で紙袋を使用する頻度が米国では増えて、かえって紙の使用による環境への負荷が増えたという話もあるそうです。
また、ファッション・エコバックは確かに消費者のポリ袋の使用に対する環境意識を高めた面もあるようですが、実態はポリ袋の削減にはあまり役立っておらず、日本でもそうですがエコバックは家に後生大事に飾って、買い物は相も変わらずポリ袋でという消費者が多いとか。
地球温暖化がこれほど世界的な関心を集めて、日々の暮らしに直結しつつある中でも人々の身近な環境意識はそれほど高まっていないという現実を思い知らされますね。
みなさんは買い物に行かれるときに、エコバックを使っていますか?それともポリ袋をもらっていますか?
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8月13日号のタイム誌の記事"Vacationing like Brangelina"について8月12日に投稿しましたので公開します。
Vacationing like Brangelina TIME, August 13, 2007

“Seeing is believing”. Volunteer work is not the exception for this old cliché. I believe that many people around the world want to help those who need help in the developing countries, but cannot do so because of time, money and other constraints they have in relation to their family matters and company responsibilities.
In this sense, volunteer tourism could give them a glimpse of harsh realities of volunteer works through some intensive works in the tour in such developing countries as Uganda, Cambodia and Thailand if they participate in it with shorter time and lesser money than they actually get into volunteer work.
I understand the critic’s saying that combining volunteer work and sightseeing is very difficult. But the important thing is to move forward to build better environments for troubled communities on earth if only a little. Voluntourism could help for that.
≪拙訳≫
百聞は一見に如かず。ボランティア活動もこの諺の例外ではない。世界中の多くの人たちが途上国で助けを求めている人たちを救いたいと思っているが、時間やお金そして家族や仕事といった制約があるために断念している。
その意味で、ボランティア・ツーリズムはそんな人たちが実際にボランティア活動に従事するよりも少ない時間と資金で参加して、ウガンダやカンボジアやタイといった途上国に行って、ツアーの中での労働を通してボランティア活動の厳しい現実を垣間見る機会を与えてくれるのだ。
批評家たちがボランティア活動と観光を両立させるのは難しいと言うのもわかる。しかし、大事なことは少しでもこの地球上の困っている地域の環境をよくしていこうと前進することなのだ。ボランツーリズムはそのためになるのだ。
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中国と米国に次いで温室効果ガスの排出が多い国はどこだと思われますか?ハイテクニッポンそれともドイツ?
いや、そうではありません。それはインドネシアです。そんな馬鹿な?
【森林伐採による温暖化】

いや、正確に言えば、温室効果ガスを吸収する森林を伐採することで年間33億トンものCO2を排出するのと同じ負の効果を生じているのがインドネシアなのです。
7月23日付のタイム誌が「カーボンクレジットで森林を救え」("Getting Credit for Saving Trees")というタイトルで森林が地球温暖化に対する自然の盾になっているとしてその保護を訴えているのですが、それによるとインドネシア以外にもブラジル、スーダン、ビルマ、ザンビアといった国が森林伐採による温室効果ガス排出トップファイブに入っているとの事です。
Getting Credit for Saving Trees. Forest cover is a natural defense against global warming. Let's pay to preserve it
さらに驚くべきことに森林伐採は世界全体の温室効果ガス排出の原因の2割近くを占めていて、それは世界中の車や船舶や飛行機の排出量以上に匹敵するのです。
Deforestration is responsible for about 20% of global carbon emissions, more than from all the cars, boats and planes in the world.
森林がCO2を吸収してくれるのに、それを伐採してしまえば森林に蓄えられていたCO2が空気中にばら撒かれてしまうといった仕組みは地球温暖化に関心のある人なら専門家でなくても半ば常識として知っているでしょう。では何故森林伐採防止の手立てが取られていなかったのか?
【森林伐採の理由】
それは京都議定書の中に熱帯雨林が豊富な国々に森林を守るインセンティブを与えるような仕組みを組み込んでいなかったのが大きな原因なのです。というのは、京都議定書を定めた当時は今ほど精度の高い衛星写真撮影技術がなく、森林伐採の実態を正確に掴むことができなかったから、インセンティブを与える術がなかったのです。
Despite the high emissions rate, the Kyoto Protocol gives tropical countries no incentives for protecting their forests, a process called "avoided deforestation".
しかし、流れは変わりつつあります。現在は高度な衛星写真撮影が可能になって森の木一本一本を捕捉できるので、インドネシアなどの国が森林を守れば排出権取引を活用してメリットを受けられるような仕組み(avoided deforestation)づくりが出来つつあります。
その取り組みを促すため世界銀行が森林保護を組み込んだ排出権取引を促進するよう、先進国の政府や企業が参加するプロジェクトに250百万ドルのパイロットファンドをつけたとの事。まだまだ小さな一歩ですが、地球温暖化の新しい枠組み作りのひとつの焦点となるのは間違いありません。
このプロジェクトが成功してもっと大きくなり、「森林を守ることが自分達を守ることになる」という意識が途上国にも先進国にも定着していくことを心から祈っています。
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