TIME誌で知る世界の時事ニュース
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欧米を凌駕するアジアの科学
少し長くなりますので、最後までお付き合いくださいね。

【科学よ、お前もか!】

アジアからの変革の波は経済だけではなかった。サイエンスの世界でも欧米が脅威を感じるほどの変化の波がアジアに押し寄せているのだ。
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10月30日号のタイム誌のカバーストーリー「アジアのサイエンス革命」("ASIA'S SCIENCE REVOLUTION")サイエンスの分野でもアジア人の才能と野心とマネーがアジアを変革の先進地にしようとしていると紹介している。

ASIA'S GREAT SCIENCE EXPERIMENT

A potent brew of talent, ambition and serious money are making the region a leader in innovation

アジアの記事というとHANNAH BEECH氏がよく出てくるのだが、アジア各地のタイム誌の特派員達との連携でよくアジアのサイエンスの実情を明らかにしており、欧米よ、このままで大丈夫か」といったニュアンスが感じられ読み応えのある記事に仕上がっている。

果たして、アジアのサイエンスはそれほど力をつけているのだろうか?

【経済力が後押し】

アジアの科学者

変革のには常にマネーが動いている。その震源地は中国、インド、韓国、そしてシンガポール

GDPに占めるR&D政府予算の規模(1995-2005年)は、米国、EU等は減少しているのに対し、中国では0.6%から1.3%と倍になっているのだ。GDP比での予算規模10傑には、イスラエル・スウェーデン・フィンランドに続き4位日本(3.15%)、6位韓国(2.64%)とアジアは二カ国だけだが、中国が猛チャージをかけてきているのだ。

To foster their dreams, Asian nations have dramatically increased their government spending.

もうひとつのパワー、それは人財だ。毎年大量の学生を欧米の大学に進学させている中国やインドでは、かつては研究施設も貧弱で研究成果も出しにくい母国に帰国する卒業生は少なかったが、急速な経済成長と政府の後押しで続々と立派な研究施設と帰国する研究者への待遇改善が進み、今では中国一国だけでも20万人近い科学関係の学位を取得した人たちが戻ってきて素晴らしい研究成果をあげつつあるのだ。

かつては日本でも頭脳流出が問題視されたことがあったが、今では前述のような「海がめ」研究者("Sea turtles" 一旦大海に出た亀が戻ってくる喩え。なかなかうまい言い方です)の頭脳奪還によりますます中国等のアジア諸国ではサイエンス勃興のエネルギーになっているのだ。

This brain gain has accelerated China's science drive.

【倫理規範と功へのあせり】

しかし、手放しで喜ぶのは早すぎる。欧米の大学で学位を取得した研究者が母国に帰ってくる理由の中には、中国やインド等では生命倫理の規範が緩く研究がしやすいこともあるとタイム誌は伝えている。これは由々しき問題だ。

そしてもうひとつは功を焦るあまりの研究者達のフライングだ。まだ記憶に新しいところでは今年1月の韓国ソウル大学の黄禹錫教授による胚(はい)性幹細胞(ES細胞)の研究ねつ造事件だ。そこには儒教思想の影響か年配を敬うあまり大教授にはものも言えない風土などアジア人特有の問題も潜んでいる。

アジア各国で深刻化する環境問題と同様に、マネーがある今だからこそ10年?20年先を見据えた研究開発のあり方、サイエンスの健全な発展をアジア人同士が連携してしっかり考えていくべきではないだろうか。そのために日本が果たせる分野は多いと思うがどうだろうか?

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