TIME誌で知る世界の時事ニュース
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消えたタフネス?安倍氏辞任の謎
【消えた警戒心】

首相に就任する以前から海外のメディアは、安倍首相のことを「筋金入りの保守派」(a born conservative)とか「国家主義者安倍」(Nationalist Abe)と呼んで警戒していた。そして任期前半はまさにその警戒心を裏打ちするかのように、安倍内閣は教育基本法改正、防衛庁の省への昇格、憲法改正のための国民投票法成立などの公約を強行採決によって実現してきたのだ。

しかし、代表的な海外のメディアであるタイム誌も安倍政権にこんな結末が待っていることは予想していなかったようだ。

070924TIMECover

9月24日号タイム誌は表紙に涙顔の安部首相を持ってきて、「消え入る(首相)」("Fade Away")と題して国際舞台での断固たる姿勢を望んでいた首相の思惑は、経済への関心が高い国民と最後まで折り合わなかったとレポートしている。

Fade Away - Shinzo Abe wanted Japan to stand tall on the international stage, but his agenda never clicked with a public more concerned about the economy

筋金入りの保守派から消え入る首相へ。何がこれほどのギャップをもたらしたのだろうか。

【テロ特措法が引き金?】

辞任表明する安部首相

それにしても不可解な突然の辞任劇だった。その最たるのものが、辞任の理由だ。すなわち、安倍氏がその辞任会見で、辞任の理由は松岡農水相の自殺でも、年金問題でも、参院選での惨敗でもなく、民主党の小沢代表が党首会談を断ったからだと語ったことだ。

確かに安倍氏が政治生命を賭けると見得を切ったテロ特措法の期限延長問題で真っ向から対立する小沢民主党との党首会談に一縷の望みを託していたのに、それが実現できなかったことが彼を心理的に四面楚歌の状況に追い込んだのかも知れない。

いづれにしても、タイム誌は、複数の専門家の言葉を引用しながら、持病に加えてあまりにも重い責任に耐え切れなくなった、岸元首相という偉大な祖父を持つ若きプリンスの姿を驚きをもって紹介している。
【早く混迷からの脱出を】

この記事が書かれた時点では未だ福田氏擁立が確たる動きになっていなかったので、次期総裁としては麻生氏の名前しか出ていないが、タイム誌は、誰がなるにせよ、日本はまた首相が次々に入れ替わる旧来の派閥政治に逆戻りする可能性があると書いている。

Whoever wins, Japan may be returning to the bad old days of fractional politics, in which Prime Ministers come and go as party infighting overshadows the issues the country really needs to tackle.

混迷の元は自民党だけではない。民主党も今は小沢代表に「お手並み拝見」とばかりに党内の意思統一が図られているが、右から左まで党内意見は幅広く政権与党になれるかどうか疑問も多いのだ。

サブプライム問題で揺れる世界経済の余波は日本にも波及してきている。景気後退を未然に防ぐためにも、早く改革の姿勢を継続できる首相の登板を望みたいところだ。国内で小さなコップの中での小競り合いをしている場合ではありませんよ、民主党自民党の国会議員のみなさん!!

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安倍氏の謎
【新しいリーダーへの疑問】

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新しいリーダーに期待と不安が集まるのは何処の国でもいつの時代でも同じだ。9月20日に誕生するであろう安倍自民党新総裁にも同じ視線が注がれている。

9月18日号のアジア版タイム誌の表紙には「安部晋三って誰?」("WHO IS SHINZO ABE?")というタイトルで同氏の顔がアップで掲載されている。支持者にとっては、次期首相と目されるこの人物は日本再生を実現してくれる強力なリーダーであるが、批判勢力にとっては危険な国家主義者なのだという。

To supportors, the man poised to become Japan's Prime Minister is a forceful leader for a revived nation. To critics, he's a dangerous nationalist.

本当の安倍氏はどっちなのだろうか?

【外国人記者の見た安部氏】

しかめ面の安倍首相

しかしながら、タイム誌の記者は安倍氏をどちらかというと「摩訶不思議な人物」として取り上げている。まさに彼らにとってはの人物("The Abe Enigma")なのである。

その経歴といえば大物保守政治家だった岸信介氏を祖父にもち、安部晋太郎氏を父にもつという華麗なものであるが、同時に北朝鮮への強硬姿勢や靖国参拝などに見られるように評論家の森田実氏曰く「日本で最も危険な政治家」とも言われているのだ。

※写真はしかめっ面の安倍氏。タイム誌はなかなか面白い写真を掲載する。

反面、横田めぐみさんが拉致された後、横田夫妻がその救出を訴えた政治家の中で唯一親身になって相談に乗ってくれた「熱い」政治家でもあるのだ。そこがたとえ作られたものにせよ、安倍氏の国民的人気の背景にある。

しかし、外国人記者の目は厳しい。この記事を読むと、記者らは様々な専門家の意見を引用しながらも、安倍氏は筋金入りの保守派("a born conservative")であるとともに、小泉ほどに自信家ではなく、したがって自民党をぶっ壊すと考え行動した小泉氏とは違い、自民党に縛られ政治的には不安定だと見ているのだ。

Abe seems more bound to his party; he is not the natural loner that Koizumi was. ------ "He's very uncertain politically," says Iio. "He is not as confident in himself as Koizumi was."

【美しい言葉には棘がある】

僕は個人的には安倍氏には好意的な感情を抱いていた。それはタイム誌が紹介しているように横田さん夫妻をはじめとする拉致被害者家族に対する誠実な対応があったからだった。
しかし、自民党総裁選に向けた政策発表や最近の言動を見ていて少し僕自身の見方は正直変わってきた。

それは改憲をその政策の最優先課題にするとか、集団自衛権の行使を真剣に検討するとか、自衛隊の海外派遣に恒久法が必要だとか、出てくる言葉が右傾化を示すものばかりだからだ。再チャレンジを可能にする社会などというのはそれに比べれば小さな話だ。

最もショックだったのは加藤議員の実家が右翼と見られる人物に放火された後、官房長官として、小泉首相と同じく右傾化する社会へのしっかりした歯止め、言論の自由に対する挑戦への明確な警告が安倍氏の口から直ぐに出なかったことだった。

安倍氏の「美しい国、日本」というのがますます怪しく聞こえてくる。総裁に正式に就任したあとでもいいからそのあたりをもっと明確に国民に説明してほしいと思うのは僕だけだろうか?

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