TIME誌で知る世界の時事ニュース
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万能薬ではない原子力?コストの重圧
【米国のエネルギー事情】

カリフォルニアの油田地帯
昨年9月に深刻化した金融危機が実体経済にまで深刻な影響を及ぼしている米国。その血液ともいえるエネルギー源はもちろん石油。金融危機の勃発以降、急速に石油の値段は下がり、何もかもが悪化していく中、資源価格の下落にだけはほっと一息ついているという状況だ。

でも、それはあくまでも短期的な話。いづれ新規の油田開発などが進んでいない現状では、世界的な景気回復の芽が出てくれば早晩石油価格は再び上昇基調に戻っていくだろう。

ではどうするか。その問題解決策のひとつとしてここ数年躍り出てきているのが原子力エネルギーだ。スリーマイル島の事故以来新規の建設が40年近くストップしていた米国で、35基の新規原発建設が計画段階にあるのだ。

【原子力の出番?】

米国の原発
まさに原発ルネッサンスと呼ばれる所以だろう。その理由は、石炭や石油と違いCO2を排出せずクリーンだというものだ。しかし、12月31日のウェブ版タイム誌の記事「原子力再登板?依然としてエネルギーの万能薬にはなりえない?」 ("Nuclear's Comeback : Still No Energy Panacea" dated on Dec. 31, 2008, TIME)が指摘するとおり、新規の原発計画は今猛烈なコスト高に喘いでいるのだ。

Proponents tout atomic energy as a clean, carbon-free alternative to coal and oil. But shy-high costs and uncertain financing could sink nukes again

原子力には表面的には追い風ばかりが目立つ。米議会にもかつてのような反原発派はみられなくなったし、米国のエネルギー需要も2030年まで3割も増加するという見通しもあるし、なによりCO2を直接排出しないので地球温暖化に役立つという主張もあるのだ。

しかし、その原子力エネルギーに暗雲が立ちはじめているというのだ。それは開発のコスト。以前から高いといわれていたが、非常に高いどころか、メチャクチャに高いとわかってきたのだ。

It turns out that new plants would be not just extremely expensive but spectacularly expensive.

マケイン氏の主張するように2030年までに45の原発を新設すると、1兆ドル以上ものコストがかかるという。しかも、それすらこれから廃炉を迎える原発の代替にも間に合わないのだ。

こんな状況を見て、ウォールストリートの機関投資家たちは原発への投資にすでにそっぽを向いている。

【即効薬はない?】

風力発電
さらに悪いことに、原発ルネッサンスは地球温暖化防止にも当面役立たない。なぜなら原発は建設までのリードタイムが長く、米国で最初に新規原発が稼動するのは2016年以降であり、ここ10年のCO2削減が勝負と言われる地球温暖化防止対策にも全く間に合わないのだ。

ではどうするか? 風力などの自然エネルギーの大幅増強、CO2の排出が少ない石炭や天然ガスの活用法の開発なども即効性は期待できない。最後はやはり需要の抑制と既存のエネルギーの効率的な活用しかないのかもしれない。

The key will be reducing demand through energy efficiency and conservation.

原子力のコスト問題が僕たちに突きつけているのは、いかに需要を減らし、効率的に今ある資源を活用するかという至極当然な命題なのだ。しかし、限られた時間の中では、そこにしか僕たちの未来はない。そして誰にでも始められる解決策でもあるのだ。

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テーマ:アメリカ合衆国 - ジャンル:海外情報

豪州の政権交代と地球温暖化?その2
【タイム誌への投稿】

11月26日号タイム誌の記事"Water Worries"について11月29日に投稿しましたので公開します。

“Water Worries”, TIME dated on November 26, 2007

オーストラリアの旱魃

It was a fresh surprise for me that climate change has never been on the election issue in Australia before this election.

Since water is vital to every living creature on earth and climate change is taking it away from many ordinary citizens over there in the form of a long drought,it is with good reason that worry is so ballooning among them that the future course of politics in Australia could be affected by the stance on climate change by political leaders at the election as one of the important election issues.

Based upon such recognition, your article kindly indicated to me that this election would also be the turning point for many political leaders in the world to tackle climate change seriously not for a hypocritical or superficial slogan such as “Save the earth!” but for their own political survival now and in the near future. In that sense, politicians in Japan, my country, are not the exception.


《拙訳》

この選挙の前にオーストラリアでは選挙の争点として地球温暖化が一度も取り上げられたことがないというのは新鮮な驚きでした。

水というのはこの地球上のあらゆる生き物に不可欠であり、地球温暖化が長期の旱魃という形でオーストラリアの多くの市民から水を奪っているため、市民の水への心配が大きくなり、同国の政治の将来が今回の選挙での重要な争点のひとつとなった地球温暖化に関して、政治指導者がどのようなスタンスを取るかに左右されるのは当然のことです。

このような認識に立って、貴記事がわかりやすく示唆してくれているのは、今回の選挙が世界中の多くの政治指導者にとっても、「地球を救え」といった偽善的あるいは表面的なスローガンではなく、自分達の政治生命のために地球温暖化に真剣に取組む転機となるだろうということです。この意味で、日本の政治家も例外ではありません。


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テーマ:オーストラリア - ジャンル:海外情報

豪州の政権交代と地球温暖化
【豪州で政権交代】

オーストラリアで大きな地殻変動が起きようとしている。

ケビン・ラッド氏

『ハワード保守政権の継続か否かが争点となったオーストラリア総選挙の投票が24日、行われた。即日開票の結果、国営テレビによると、最大野党、労働党が過半数を制し、11年半ぶりに政権を奪取した。1996年の発足以来5期目を狙った与党、保守連合(自由党、国民党)のジョン・ハワード首相(68)は退陣、労働党のケビン・ラッド党首(50)が次期首相に就任する。
 ラッド新政権は選挙公約に従い、イラクの豪州戦闘部隊約550人の段階的撤退と、京都議定書の即時批准を行う見通しで、イラクや環境政策にも影響を及ぼしそうだ。
 また、ラッド党首は中国語に堪能な親中派の政治家として知られ、中豪関係が一層強化されるのは確実だ。ラッド党首は一方で日本の調査捕鯨を厳しく批判しており、ハワード政権時代に進展した日豪関係にも微妙な影響が及ぶ可能性がある。』(11月24日付産経新聞)


【選挙の争点に地球温暖化

オーストラリアの旱魃

今回勝利した労働党のケビン・ラッド党首と敗北したジョン・ハワード首相は、経済政策については大きな違いはなかった。むしろ資源輸出などで好調を続ける豪州経済の現状からすれば、その経済運営を行ってきたハワード首相が勝ってもおかしくないのだ。では何故ラッド氏が勝ったのか。巷では国民がハワード首相に飽きたからだとか言われているが果たしてそうなのだろうか。

選挙前に書かれた11月26日号のタイム誌に「水への懸念」("Water Worries")と題して、長期に亘る旱魃と先行きへの不安によって豪州で初めて「地球温暖化」が選挙の争点となったと興味深い分析をしている。

Water Worries - A long drought and fears of worse to come have made climate change, for the first time, an election issue in Australia

豪州の国民は、6年近くに及ぶ千年振りと言われる旱魃で深刻な水不足を経験し、地球温暖化がさらなる水不足を引き起こすのではという潜在的な不安を抱いている。にもかかわらず、相変わらず米国に追随し未だに京都議定書にも批准しないハワード政権へのいらだちを強めていたのだ。もちろん、今回の選挙結果はそれだけが原因ではないかもしれない。

しかし、オーストラリアで選挙の争点として、短期的な経済政策と並んで地球温暖化が取り上げられたのは注目に値する出来事だろう。それは、豪州の選挙民が目先の利益よりも将来の不安を取り除いて欲しいと願っていることを示しているからだ。

【これから始まる大変化】

もともと、IPCCを始めとする国際機関は、地球温暖化が今後世界の政治や平和に大きな変化を引き起こすことになると警鐘を鳴らしていた。

それが今、オーストラリアの政権交代というかたちで少なからぬ影響が出始めたのだ。世界各地で頻発する地球温暖化が引き金とみられる異常気象。今後、地球温暖化は「人類の脅威」といった飾り言葉ではなく、各国の政治の屋台骨を揺るがすほどの地殻変動を各地で起こしていくことになるだろう。

日本も例外ではない。環境先進国を標榜し、地球温暖化防止に向けても世界をリードしていこうと考えるならば、国民も政治家も、そしてメディアも来るべき大変化の予兆としてオーストラリアの事例からしっかり学習しなければならないのではないか。

ミシュランの格付やら、食の偽装で騒いでいる場合ではないと思うのだが・・・・

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テーマ:オーストラリア - ジャンル:海外情報

始まった資源争奪ゲーム?温暖化する北極海
【地球の頂点で】

北極の氷

北極海の氷が予想を上回るペースで溶けている。IPCC(国連の気候変動に関する政府間パネル)の予測より30年以上も早いペースで溶けており、このまま推移すればこの夏はIPCCの第4次報告書の予測値である2040?2050年時点の氷の面積にまで縮小したと見られるそうだ。

北極の表面を覆っていた氷が縮小すると何が起こるか?もちろん、全世界の気候に大変動をもたらす。そしてもうひとつ、忘れてはならないことがある。

それは人間の欲望がむき出しになることだ。地球の頂点で、人間と人間、そして国家と国家の欲望が渦巻いているのだ。

※上の写真にある白い部分が北極海の現在の氷、30年後はほとんど無くなる!?

資源争奪戦】

071001TIMECover

10月1日号タイム誌のカバーストーリーは、「北極を所有するのは誰か?」("Who Owns the Arctic?")と題して、地球温暖化で予想を超えるスピードで氷が溶ける一方で、今まで厚い氷に阻まれて近づけなかった北極海に眠る資源をめぐって壮大なゲームが熱を帯びてきていると報じている。

Who Owns the Arctic? As global warming shrinks the ice to record lows, the global battle for resources heats up

北極点(North Pole)の周辺の国家は、ロシア、アメリカ、カナダ、グリーンランド(デンマーク)、そしてノルウェー。特に、ロシアが8月2日に北極点の海底に国旗を立てるなど活発な動きをしているため、カナダやアメリカといった国々の神経を逆なでしている。

中でもカナダは激しく反発している。カナダの高官は、「今は15世紀じゃないんだ! 世界中を回って、ただ旗を立てて、『これはわれわれの領土だ』とは何事だ。」とロシアを批判する。

"This isn't the 15th century. You can't go around the world and just plant flags and say, 'We're claiming this territory.'"

【パワーゲームの果てに】

北極の熊

世界の石油資源の10%?25%が埋蔵されていると言われている北極海。その資源争奪戦の鍵となるのは国際法だ。

国際条約上は200海里(370km)の排他的経済水域が境界線となっているものの、その周辺海域が自国の大陸棚の上にあることを証明できれば350海里(648km)にその境界線を拡大できるのだ。

したがって、これから境界線の確定を巡る国家間の争いはハーグの国際司法裁判所に持ち込まれていくことになるだろう。そのときまでに有利な条件を作っておこうとする各国の政治的な動きは益々活発になるに違いない。

地球温暖化が人類全体の生存をも脅かしかねないという事態の中で、国家間の貪欲なパワーゲームばかりが進展する。こんな現実に不安を覚えるのは僕だけだろうか。

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危機に瀕するサンゴ礁
【タイム誌への投稿】

9月3日号タイム誌の記事"Sunken Treasure"について8月27日に投稿しましたので公開します。

Sunken Treasure. TIME, September 3, 2007

サンゴ礁とダイバー

Almost every day and night, I see at least several horrifying news about endangering earth environments caused by global warming in newspapers, magazines and other news media these days. Your article on coral reefs is one of them.

But this time you gave me a glimpse of hope by showing the fact that tens of hundreds of volunteers as scuba divers have made a tremendous efforts to gather vital information on dying coral reefs for about ten years to rescue them with a sense of mission and love. As long as there are volunteers like them to seek for truth, I believe our earth and human beings would not perish in vain.



≪拙訳≫

最近はほとんど毎日、新聞や雑誌や他のメディアを通して地球温暖化による地球環境の悪化に関する恐ろしいニュースを目にする。貴誌のサンゴ礁に関する記事もそのひとつだ。

しかし、今回、貴誌の記事で一筋の希望が持てたのは、大勢のボランティアのダイバー達が、使命感と愛情を抱いてサンゴ礁を救うべく、10年という期間にわたってとてつもない努力をして死に瀕したサンゴ礁に関する情報を集めていたことだ。この人達のような真実を求めるボランティアがいる限りは、地球も人間も無駄死することはないと僕は信じている。


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温暖化のもうひとつの元凶?森林伐採
【CO2排出国】 (少し長くなりますが、お付き合いくださいね)

中国と米国に次いで温室効果ガスの排出が多い国はどこだと思われますか?ハイテクニッポンそれともドイツ

いや、そうではありません。それはインドネシアです。そんな馬鹿な?

森林伐採による温暖化】

インドネシアの森林

いや、正確に言えば、温室効果ガスを吸収する森林を伐採することで年間33億トンものCO2を排出するのと同じ負の効果を生じているのがインドネシアなのです。
7月23日付タイム誌「カーボンクレジットで森林を救え」("Getting Credit for Saving Trees")というタイトルで森林が地球温暖化に対する自然の盾になっているとしてその保護を訴えているのですが、それによるとインドネシア以外にもブラジルスーダンビルマザンビアといった国が森林伐採による温室効果ガス排出トップファイブに入っているとの事です。

Getting Credit for Saving Trees. Forest cover is a natural defense against global warming. Let's pay to preserve it

さらに驚くべきことに森林伐採は世界全体の温室効果ガス排出の原因の2割近くを占めていて、それは世界中の車や船舶や飛行機の排出量以上に匹敵するのです。

Deforestration is responsible for about 20% of global carbon emissions, more than from all the cars, boats and planes in the world.

森林がCO2を吸収してくれるのに、それを伐採してしまえば森林に蓄えられていたCO2が空気中にばら撒かれてしまうといった仕組みは地球温暖化に関心のある人なら専門家でなくても半ば常識として知っているでしょう。では何故森林伐採防止の手立てが取られていなかったのか?

森林伐採の理由】

それは京都議定書の中に熱帯雨林が豊富な国々に森林を守るインセンティブを与えるような仕組みを組み込んでいなかったのが大きな原因なのです。というのは、京都議定書を定めた当時は今ほど精度の高い衛星写真撮影技術がなく、森林伐採の実態を正確に掴むことができなかったから、インセンティブを与える術がなかったのです。

Despite the high emissions rate, the Kyoto Protocol gives tropical countries no incentives for protecting their forests, a process called "avoided deforestation".

しかし、流れは変わりつつあります。現在は高度な衛星写真撮影が可能になって森の木一本一本を捕捉できるので、インドネシアなどの国が森林を守れば排出権取引を活用してメリットを受けられるような仕組み(avoided deforestation)づくりが出来つつあります。

その取り組みを促すため世界銀行が森林保護を組み込んだ排出権取引を促進するよう、先進国の政府や企業が参加するプロジェクトに250百万ドルのパイロットファンドをつけたとの事。まだまだ小さな一歩ですが、地球温暖化の新しい枠組み作りのひとつの焦点となるのは間違いありません。

このプロジェクトが成功してもっと大きくなり、「森林を守ることが自分達を守ることになる」という意識が途上国にも先進国にも定着していくことを心から祈っています。


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ブッシュの置き土産―エタノールその2
【タイム誌への投稿】

6月18日号タイム誌の記事"Corn-Powered in Yuma TIME, June 18, 2007"について6月25日に投稿しましたので公開します。

Corn-Powered in Yuma TIME, June 18, 2007

エタノール製造工場

Yuma farmers should not be blamed on their greed to raise corn not as a grain for food but as a more combined bio-fuel to solve the global warming as well as the energy problem because the latter can be sold higher. They only pursue their better standard of living by following a national policy of energy security.

Who should be blamed most is President Bush because intentionally or unintentionally he erased the line used to separate food grain from the grain being used for energy as Lester R. Brown warned. He is just like Julius Caeser who went across Rubicon River with his army to invade Roma in the ancient Roman era.

What the President of the U.S. should do now is not to protect national interests as the leader of one country but to provide the world with better ways to decrease CO2 emissions to prevent the disaster of global warming as the great leader of the earth.


≪拙訳≫

ユマの農民が食べるための穀物としてではなく、地球温暖化を防ぐためのバイオ混合燃料として、より高く売れるからといってトウモロコシを育てているのを貪欲だと責めるべきではない。彼らはただエネルギー安全保障という国策に則って、より高い生活レベルを求めているだけなのだ。

 最も責められるべきなのはブッシュ大統領だ。なぜなら、意図しているにせよ、していないにせよ、彼はレスター・ブラウン博士が警告するように食料としての穀物とエネルギーとしての穀物の境界線を消し去ってしまったからだ。ブッシュはまさに古代ローマ時代にその軍隊とともにルビコン川を渡ったジュリアス・シーザーと同じなのだ。

 米国大統領が今すべきことは、たった一国のリーダーとして国益を守ることではなくて、地球の偉大なリーダーとして地球温暖化という脅威を防ぐためにCO2排出を減らすよりよい方策を世界に示すことだ。


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【追記】

6月26日にタイム誌から「採用するかもよ」という例のメールが届きました。今回もいつものGloriaさんでした。それにしても昨年11月6日号で採用してもらったので、またしばらくは難しいかなあ?。

Dear Reader,

Thank you for writing. We welcome timely, insightful reactions to material we have published, and we can assure you that your observations found an attentive audience among the editors. Should your comments be selected for the column, you will be notified in advance of publication. Again, our thanks for letting us hear from you. We hope that you will write again should you discover something of particular interest in the news or in our reporting of it.

Best wishes.


TIME Letters

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ブッシュの置き土産―エタノール
【レスター・ブラウン氏の警告】 (少し長くなりますがお付き合いくださいね)

レスターブラウン博士

5月24日の「クローズアップ現代」を何気なく見ていたら、国谷キャスターが地球環境研究所のレスター・ブラウン博士にインタビューしていた。

そこで博士が語っていた言葉に「はっ」とする思いがした。その言葉は6月18日号タイム誌の記事「ユマのトウモロコシ燃料」"Corn-Powered in Yuma."にもあった。

エタノール燃料がもたらしたもの、それは今まで明確に区別されていた食べるための穀物と燃料のための穀物の間にあった境界線を消してしまったことです」

"The line that used to separate food grain from the grain being used for energy is being erased."

「すなわち、今は自動車を所有する8億人の人たちと20億人の最も貧しい人たちの間で直接穀物をめぐる奪い合いが起こる段階に来ているのです。」

"The stage is now set for direct competition for grain between 800 million people who own automobiles and the world's 2 billion poorest peopole."

エタノール燃料がもたらしている混乱の元凶を博士を見事に言い当てていたのだ。

【負の連鎖】

エタノール燃料

エタノール燃料、正確にはバイオマスエタノールとは、サトウキビや大麦、とうもろこしなどの植物資源からグリコールを発酵させて作られたエタノールのことを言い、自動車のガソリンに混合することで地球温暖化対策に有効という触れ込みで、特に米国のブッシュ政権が脱石油政策の一環として推進することを打ち出したこともあり、最近世界中で急速に普及しつつあるのだ。

しかし、この燃料、タイム誌に紹介されたコロラドのユマなどのとうもろこし地帯を地盤とするブッシュ氏にとっては政治的に大きな意味があるかもしれないが、実際の地球温暖化防止の観点からは疑問符がついている上に 、さらに大きな問題が待ち受けているのだ。

エタノール製造工場

その問題とは、先に紹介したレスター・ブラウン博士の指摘するエネルギーと食物の境界線がなくなることによる食物不足、価格高騰を招き貧しい人々を追い込み貧富の格差、南北問題を助長しかねない点だ。これが最大の問題だろう。
しかもそれだけではない。

本当にエタノール燃料が普及し始めたとき、その燃料需要だけでなく、とうもろこしを餌とする牧畜業者や酒類業者といった食品製造業者の需要を満たすことが出来るのかどうかという問題もある。

そして、その価格にはもっと問題がある。すでにとうもろこしの需要急増でその価格は過去15ヶ月で倍以上(1ブッシェル当り2ドルから4ドル)に値上がりしているのだ。そのツケはとうもろこしを原料とする食品製造業者にかかってくるのだ。

さらに将来的には、価格高騰の影響で次々とエタノールプラントが計画される結果、ブッシュの計画達成年度にあたる2012年以前に今度はとうもろこしの過剰供給による価格暴落のリスクもあるのだ。

こんな負の連鎖を引き起こすとうもろこしを原料にするエタノール燃料。一体何故、ブッシュ政権はこの燃料の普及を急いでいるのだろうか?

【国益優先の愚】

詰まるところ、米国の現政権にとっては米国のエネルギー安全保障の観点しか頭にないことが今回のバイオエタノールを巡る世界的な混乱を引き起こしているのではないかと推測する。地球温暖化を本当に防止しようなんて考えていないのだ。

喜んでいるのは、最近の経済発展に取り残されていた人口3400人足らずのコロラド州ユマのようなアメリカの農村地帯くらいなのだ。

本当にこんな国益優先の政策でアメリカは地球温暖化の脅威に立ち向かおうとしているのだろうか?もう一度足元を良く見てもらいたいと思うのは僕だけだろうか?

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ゴア待望論の狭間で
【感動的、しかし】 (少し長くなりますが、お付き合いくださいね)

ゴア氏

映画不都合な真実にあるとおり、今でもアル・ゴア氏は地球温暖化の実態を人々に伝えるために世界各地を精力的に飛び回っている。

その会場のひとつで、ゴア氏の話に耳を傾ける沢山の聴衆の中からひとりの女子学生が立ち上がり懇願するように質問した。

地球温暖化がそれほど緊急を要するのでしたら、人々に訴えかけるだけでなくて、変化を導くために大統領になってくださいませんか?」

----a bright-eyed Bauffalo student named Jessica Usborne stood up and asked the Question. "Given the urgency of global warming, shouldn't you not only educate people but also help implement the changes that will be necessary ---by running for President?

そして、賛同する大勢の聴衆が見守る中、彼女はゴア氏の前にひざまずき、「どうかお願いです、私はあなたに投票します!」と訴えたのだ。

The place erupted, and Usborne dipped down onto one knee and bowed her head.----"Please! I'll vote for you!"

彼女の涙がやがて聴衆の割れんばかりの叫びを呼び起こし、それが何と30秒近くも続いたのだ。

しかし、それに対するゴア氏の答えは簡潔明瞭だった。

「私は出馬するつもりはありません。」
"I'm not planning to run."

地球温暖化伝道師の苦悩】

不都合な真実

まるで映画の一シーンを見ているような前述の場面は、5月28日号タイム誌のカバーストーリー「アル・ゴア氏への最後の誘惑」("The Last Temptation of Al Gore")に書かれた一場面だ。

タイトルのとおり、ゴア氏大統領待望論が日増しに強まる中、表向きはゴア氏自身はそんな誘惑に苦悩しているように見える。

果たして、ゴア氏は大統領候補として立つのか?

答えは冒頭の女子学生への回答どおり、「否」である。そう、タイム誌のようなメディアの関心が立候補の可能性の一点に集中する中で、今のところゴア氏自身はきっぱりと否定しているのが真実のようだ。

なぜか?

ゴア氏は政治に対する関心を失っているからだと言う。もちろん2000年の大統領選敗北のトラウマを引きずっていることもあろう。しかし、あの敗北がきっかけになって、ゴア氏は地球温暖化の迫り来る危機を世界中に警告して回ったのだ。その真剣さが、ここ数年の温暖化を裏付ける自然現象とIPCCの報告と相俟って多くの人を突き動かしたのだ。

【ゴア氏の進むべき道】

ゴア氏の横顔

妻であるTipper Goreさんが言うように、今のゴア氏は30年もの政治活動から開放されて自分の信じる道をひたすら進んでいるけれども、これから数ヶ月後にどうしても立候補せざるを得ない状況が生まれたときには、再度政治家として立ち向かうこともあり得ないことではないのかもしれない。その余地は本人も残しているのだろう。

しかし、僕は多くのアメリカ人やメディアとは違って、ゴア氏は米国大統領に立候補すべきではないと思っている。今の米国は軍事的には巨大でも、もはや発展途上国も含めた世界中の国々を納得させるだけの高い理念やmorale principleを失っている。米国大統領は自国の覇権と国益にしか興味はないのだ。

そんな狭量な20世紀の覇権国家のリーダーとしてではなく、ゴア氏には21世紀型のリーダー、すなわち非政府的で、インターネットの世界でも存在感を示せるグローバルな問題解決が出来る人物として、他の国々とリーダー達と協力して世界の危機的状況に立ち向かっていくことができる数少ないリーダーになってほしいと願っている。

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残念ながら、美しい国といった空疎な言葉を並べて軍事力強化にばかりに執拗な関心を抱き、とてもカリスマ的な人気やパッションがあるとは思えない安倍首相には世界を納得させる21世紀型のリーダー像は望むべくもないことを付け加えておこう。
行動の時期に?地球温暖化その2
【タイム誌への投稿】

4月9日号タイム誌の記事"What Now?  TIME, April 9, 2007"について4月10日に投稿しましたので公開します。

氷河とペンギン

It was the stunning picture on the first page of your article. A lonely penguin on the glacier gazing at the Antarctic sea deep below him indicates the fate of an endangered human being surrounded by global warming.

What is urgent for us is to recognize where we are standing now. Namely we are on the edge of the collapsing cliff and there is no way out unless we find solutions by ourselves. Thank you for showing so many ways to make a difference. It is our turn to think deep and act immediately.


≪拙訳≫

070409TIMECover

貴記事の最初のページにある写真は衝撃的だった。氷河の上で自分の真下にある南極の海を見つめるペンギンは、地球温暖化で追い詰められた人間の運命そのものだ。

今すぐ求められるのは、自分達がどこに立っているのかを知ることだ。つまり、僕たちは崩れかけた崖っぷちにいるのであり、自分達で解決策を見つけなければ出口はないということなのだ。そういう意味で沢山の処方箋を示してくれてありがとう。もっと深く考えて直ぐに行動を起こすのは僕たちの番だ。



【追記】

4月10日にタイム誌から「採用するかもよ」という例のメールが届きました。今回はいつものGloriaさんではありませんでした。それにしても昨年11月6日号で採用してもらったので、またしばらくは難しいかなあ?。

Dear Reader,

Thank you for writing. We welcome timely, insightful reactions to material we have published, and we can assure you that your observations found an attentive audience among the editors. Should your comments be selected for the column, you will be notified in advance of publication. Again, our thanks for letting us hear from you. We hope that you will write again should you discover something of particular interest in the news or in our reporting of it.

Best wishes.


TIME Letters


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