TIME誌で知る世界の時事ニュース
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2007年にタイム誌の選んだ「今年の人」は?
【タイムの今年の人】

少しお知らせするのが遅れてしまいましたが、2007年のタイム誌の「今年の人」が12月19日に発表されています。

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『米タイム誌は19日、年末恒例の「パーソン・オブ・ザ・イヤー」(今年の人)に、ロシアのプーチン大統領(55)を選んだと発表した。ステンゲル編集長はプーチン氏について「混乱したロシアを安定させた」と評価する一方、「ロシアの新しいツァー(皇帝)で、市民や言論の自由を考慮しないという意味では危険だ」と指摘した。

 プーチン大統領は00年の就任以来、「強国ロシア」の復活にまい進。来年5月の退任後も首相に就任する意向を表明し、政権内で引き続き影響力を誇示するものとみられる。

 「今年の人」は「世界に最も影響を与えた人物」として1927年から発表されている。今年はノーベル平和賞を受賞したゴア前米副大統領や、「ハリー・ポッター」の著者、J・K・ローリングさんらも候補になった。』(12月20日付毎日新聞)


2006年がパソコンの画面に映る「あなた」だったので、2007年のプーチンは少し意外性には欠けました。

※2007年12月31日号タイム誌の記事「今年の人」("Person of the Year")
【プーチンのロシア】

それにしてもプーチン大統領がかもし出す雰囲気は到底親しみのある指導者とは程遠いものがあります。親しみどころか冷酷、残酷なKGBのイメージを抱くのが大方の日本人なのではないでしょうか。それなのに何故ロシア国民の間ではそれほどの人気があるのか?

モスクワ

その答えは「安定」にあるようです。タイム誌のリチャード・ステンゲル編集長が言うように、プーチンはそのたぐいまれなる強固なリーダーシップのもとで、ロシア国民にこの100年近くロシアにはなかった安定をもたらしてくれているからでしょう。自由より、選択より先ず安定がロシアには必要だったのです。

He stands, above all, for stability - stability before freedom, stability before choice, stability in a country that has hardly seen it for a hundred years.

今、プーチンのロシアは絶好調です。広大な国土がもたらす石油資源が膨大な富をもたらし、対外債務も2005年には返済し、経済は高成長を維持しているのです。

その絶好調の経済を後ろ盾に、プーチンはメドベージェフ第一副首相を後継大統領に指名し、自身は首相として権力を温存しようとしています。

【今年も注目の人】

西欧の民主主義国家とは異質の国。そういう意味では日本と似ているのかもしれません。ただ、国民のレベルで言うと、大多数の日本人がロシアに悪感情を抱いているのとは裏腹にロシア国民は自動車や日本食、日本アニメへの親しみからか日本にものすごくいいイメージを抱いているそうです。僕たち日本人はもっとロシアのことを真剣に知る努力をすべきでしょう。

そんなまだまだ未知の国、ロシア。世界が地球温暖化を阻止するためにようやく意思統一を図ろうとしている今、石油大国で半独裁国家ロシアの意思は自国だけでなく世界の安定に寄与するのでしょうか?

もうひとりの独裁者?ブッシュ大統領が退場するであろう今年、ロシアそしてプーチンのロシアの動きから目が離せない日が続きそうです。

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テーマ:ロシア - ジャンル:海外情報

始まった資源争奪ゲーム?温暖化する北極海
【地球の頂点で】

北極の氷

北極海の氷が予想を上回るペースで溶けている。IPCC(国連の気候変動に関する政府間パネル)の予測より30年以上も早いペースで溶けており、このまま推移すればこの夏はIPCCの第4次報告書の予測値である2040?2050年時点の氷の面積にまで縮小したと見られるそうだ。

北極の表面を覆っていた氷が縮小すると何が起こるか?もちろん、全世界の気候に大変動をもたらす。そしてもうひとつ、忘れてはならないことがある。

それは人間の欲望がむき出しになることだ。地球の頂点で、人間と人間、そして国家と国家の欲望が渦巻いているのだ。

※上の写真にある白い部分が北極海の現在の氷、30年後はほとんど無くなる!?

資源争奪戦】

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10月1日号タイム誌のカバーストーリーは、「北極を所有するのは誰か?」("Who Owns the Arctic?")と題して、地球温暖化で予想を超えるスピードで氷が溶ける一方で、今まで厚い氷に阻まれて近づけなかった北極海に眠る資源をめぐって壮大なゲームが熱を帯びてきていると報じている。

Who Owns the Arctic? As global warming shrinks the ice to record lows, the global battle for resources heats up

北極点(North Pole)の周辺の国家は、ロシア、アメリカ、カナダ、グリーンランド(デンマーク)、そしてノルウェー。特に、ロシアが8月2日に北極点の海底に国旗を立てるなど活発な動きをしているため、カナダやアメリカといった国々の神経を逆なでしている。

中でもカナダは激しく反発している。カナダの高官は、「今は15世紀じゃないんだ! 世界中を回って、ただ旗を立てて、『これはわれわれの領土だ』とは何事だ。」とロシアを批判する。

"This isn't the 15th century. You can't go around the world and just plant flags and say, 'We're claiming this territory.'"

【パワーゲームの果てに】

北極の熊

世界の石油資源の10%?25%が埋蔵されていると言われている北極海。その資源争奪戦の鍵となるのは国際法だ。

国際条約上は200海里(370km)の排他的経済水域が境界線となっているものの、その周辺海域が自国の大陸棚の上にあることを証明できれば350海里(648km)にその境界線を拡大できるのだ。

したがって、これから境界線の確定を巡る国家間の争いはハーグの国際司法裁判所に持ち込まれていくことになるだろう。そのときまでに有利な条件を作っておこうとする各国の政治的な動きは益々活発になるに違いない。

地球温暖化が人類全体の生存をも脅かしかねないという事態の中で、国家間の貪欲なパワーゲームばかりが進展する。こんな現実に不安を覚えるのは僕だけだろうか。

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テーマ:環境問題 - ジャンル:ニュース

成金ロシア人の行き先
【波紋広がるロシア元スパイ殺害事件】

ロシア人のアレクサンドル・リトビネンコ氏殺害事件は放射線物質の痕跡を追跡していく過程でドイツをはじめ欧州各地にまで波紋が広がっている。

リトビネンコ氏

ロシア情報機関員アレクサンドル・リトビネンコ氏殺害事件で、ドイツ警察当局は11日、同氏が倒れる直前に接触があったロシア人実業家ドミトリー・コフトン氏のハンブルクに住む前妻と彼女の1歳と3歳の子供、さらに前妻のボーイフレンドから放射線物質ポロニウム210の痕跡が検出されたことを明らかにした。
 独メディアによれば、見つかったのは前妻の上着などからで、ポロニウムが体内に入ったかどうかなどを病院で詳しく検査している。(12月12日付時事通信)


事件の顛末はさておき、海外のロシア人のもうひとつの顔が浮かび上がってきた。

ロンドンロシア人たち】

共産主義の権化だった旧ソ連が崩壊して出来たロシアは今もともとの資本主義国顔負けの成金が多数輩出して海外でもいたるところで活躍していると聞く。もちろん石油等の天然資源を豊富に持つロシア経済の復権がその背景にあるのはご存知のとおりだ。

ロンドン

そのロシアがここ数週間リトビネンコ氏殺害事件で注目を浴びているが、その舞台となったロンドンに大勢の成金ロシア人が出没していることはあまり知られていない。

12月11日号のタイム誌ロンドンからの便り」("Letter From London")のコーナーで「ロシア人たちの企み」("What are all those Russians up to?")と題して今回の元スパイ毒殺事件がロンドンの不可解な移民エリート達に対する懸念を広げていると伝えている。

What are all those Russians up to?

The poisoning of an ex-spy sows doubt about the city's mysterious emigre elite

タイム誌によると、ロンドンには多くのロシア人の大物、成金が住んでいるという。もちろん、その理由といえばロンドンほど安全で商売がしやすく、モスクワからも近い場所はないと彼らが考えているからだ。

そんなロシア人たちのロンドン人気を反映するように、ロンドンにはロシア語の新聞が4紙もあり、ロシア語の週刊誌もある。それだけではない。今年になってロシア人達はあの不動産会社のサビル(Savills)から9百万ドル以上もするセントラル・ロンドンの不動産の4分の一を買ったのだ。

Russians bought a quarter of the central-London properties priced above $9 million that the firm Savills sold this year

【国際都市の懐の深さ】

世界の金と情報が集まる国際都市ロンドン。アメリカの銀行家、アラブの王族、香港の資本家と国境を問わずマネーを求めて世界中からあらゆる人種が集まってくる。飛ぶ鳥を落とすような勢いがあるBRICSの一角ロシアの成金がロンドンに照準を定めてくるのは当然と言えば当然の話だ。

それにしても意外な事件から意外なロンドンの顔、懐の深さが見えた。果たして、国際都市といわれる東京にここまでのふところの深さがあるだろうか?

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国家と言論?ロシアの戦慄
【タイム誌への投稿】

12月4日号のタイム誌の記事「ロシアの戦慄」("Russia's Bitter Chill")について、12月5日に投稿しましたので投稿内容を公開します。

ロシアの言論

Russia’s Bitter Chill Page 30  TIME, December 4, 2006

Your report on Russia shows us the surprising paradox that the stronger the Russian economy becomes, the less freedom of speech people over there can get. Namely, the life of many dissidents criticizing Putin regime has been threatened seriously in and out of Russia without any strong support from the West because Europe is now dependent on Russian energy to a certain degree.

It is still unknown whether the death of Litvinenko relates to Kremlin although Scotland Yard is trying very hard to investigate the case. I do hope the England authority keeps uncompromising stance on Russia as the leading country of democracy and free speech. If Litvineko’s case ends up with no true criminal, democracy will be at risk and the awful sort of espionage will more flourish all over the world.

≪拙訳≫

貴記事を読んで、ロシア経済が強くなればなるほど、ロシアの人たちの言論の自由がますます失われていくという驚くべきパラドックスがあることを知った。つまり、現在ヨーロッパがかなりの程度ロシアのエネルギーに依存しているために、大勢のプーチン政権を批判する人たちは西側の強い支援を受けられずその命がロシア内外で危険に晒されているということなのだ。

英国警察が真剣に捜査しているにもかかわらず、リトビネンコ氏の死がクレムリンと関係しているかどうかは現時点ではわからない。私が強く望むのは、英国が民主主義と言論の自由を体現する指導的国家としてロシアに妥協しない姿勢を貫いてくれることだ。もしリトビネンコ氏のケースが真犯人が見つからないままうやむやにされるのであれば、世界中で民主主義は危機に晒され、恐ろしい諜報活動がますます盛んになっていくだろう。


【追記】

先日の朝、今回はタイム誌のいつものGloriaさんではなくPatrickさんから「採用するかもよ」という例のメールが届きました。11月6日号で採用してもらったので、またしばらくは難しいかなあ?。

Dear Reader,

Thank you for writing. We welcome timely, insightful reactions to material we have published, and we can assure you that your observations found an attentive audience among the editors. Should your comments be selected for the column, you will be notified in advance of publication. Again, our thanks for letting us hear from you. We hope that you will write again should you discover something of particular interest in the news or in our reporting of it.

Best wishes.


TIME Letters


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テーマ:ロシア - ジャンル:海外情報

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