TIME誌で知る世界の時事ニュース
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女同士のチャネル?ライスとリブニ
【2人の女傑が動いた】

ライスとリブニ

中東問題は日本人の僕たちにとっては、最も厄介でわかりにくい世界情勢のひとつだ。その中東で2人の女性実力者が和平に向けた動きを強めているという、ちょっと違った視点から見た中東問題の記事が目に留まった。

それは米国務長官コンドレッサ・ライスイスラエルの副首相兼外相のリブニだ。1月22日号のタイム誌はグローバル・インサイダーのコーナーで「女同士のチャネル」("The Women's Channel)と題して、2人が目指す和平のカタチが何なのかを追っている。

【2人の共通項】

タイム誌によれば、この2人の政治家はよく似ているという。それは、2人ともカミソリのように鋭い知性と、中道右派としての確固たる考え方、そして頑固なほどの正義感と合理主義が奇妙に混ざり合っているところだ。

Both are women with razor-sharp intellects, center-right convictions and an odd blend of rigid righteousness and pragmatism.

もうひとつ、本人の性格とは別の類似点もある。それはどちらのボスも自分達でしくじった戦争で人気が急降下しているところだ(ブッシュはイラク戦争、オルマート首相はレバノン侵攻)。

Both work under men whose popularity has plummeted because of the bungled conduct of war(Iraq for George Bush, Lebanon for Ehud Olmert)

これほど似通った性格と境遇を持った2人の女性政治家が、打開の糸口を見出せないでいるパレスチナとイスラエルの対話を促進すべく、新しい枠組みを真剣に模索し始めているのだ。

【新しい中東の安定のために】

もちろん、2人だけで和平への道を進めるのは困難なことは百も承知だろう。2人がある程度自信を持って新しい歩みを始めている背景には、イスラエル、パレスチナ、そしてアラブの穏健派(サウジ、エジプト、それに湾岸諸国)が、中東にとっての本当の脅威は急進派のイランやテロリスト達だという共通認識を持ち始めてということがあるのだ。

There is growing understanding among the Israelis, Palestinians and the moderate Arab nations that the real threat is Iran and the radicalism it supports.

ライス氏とリブニ。是非、女同士の信頼できるチャネルを最大限に生かして泥沼から抜け出せないでいる2人のボスたちのためにも、戦火で苦しむ中東の市民のためにも和平に向けた新しいロードマップを示してほしいものだ。

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テーマ:海外ニュース - ジャンル:ニュース

イラクの失敗とネオコン
イラク戦争の失敗】

フセイン政権の圧政と大量破壊兵器保有の可能性を理由にブッシュ政権が強引にはじめたイラク戦争は、米英の勝利宣言後も今年11月現在2800人以上の米兵と10万人?15万人以上のイラク人の死者を出しながらますます出口のない泥沼に入り込んでいる。

戦争の大儀だった大量破壊兵器も存在せず、民主主義と自由を目指したイラクはシーア派とスンニ派を始めとする宗教対立の渦の中で国家分裂の危機にある。さらにはビンラディン一派のようなテロを防ぐどころか、イラクの泥沼がテロの拡散を招いているという「おまけ」まで付いている。

この戦争がアメリカの所期の目的を達するどころか、戦争前よりも事態を悪化させているというのは誰の目にも明らかだ。

そして米国民は先の中間選挙で民主党に議会を委ね、ブッシュ大統領に「NO」の意思表示を突きつけた。でも悪いのはブッシュだけだろうか?

【ブッシュとネオコン

ラムズフェルド氏

ブッシュ大統領は中間選挙後、ラムズフェルド国防長官をやめさせて国民の批判の的となっているイラク政策の転換を図った。

ラムズフェルド国防長官はブッシュ政権のネオコン(アメリカの新保守主義を標榜するタカ派でイラク戦争を主導したと言われている)の有力なメンバーだった。他にもライス国務長官、チェイニー副大統領、ボルトン国連大使らがいる。

その政権内にいてイラク戦争を推進したネオコンメンバー2人(ケネス・アデルマンリチャード・パール)の軽率な言動をタイム誌が11月20日号のタイム・エッセイ「『ごめん』では済まないとき」("When "Oops" Isn't Enough")の中で痛烈に批判している。

彼らは「バニティ・フェア」(Vanity Fair)という雑誌のインタビューで、イラク戦争をして、「ごめん、間違いだった」("Oops")と言ってのけ、ブッシュ大統領や政権のやり方がまずかったのだとのたまったのだ。ワシントンポストにもコラムも担当していたアデルマンは当時イラク戦争なんか朝飯前だ」(the war would be "a cakewalk")と言っていたのにだ。

いくらなんでも米兵だけでも数千人の死者を出し、イラクにいたっては何万人もの死者を出している戦争を仕掛けた張本人たちが「ごめん、間違いだった」ではすまないだろう。

【責任の所在】

すでに米国民はひとつの判断を中間選挙で下したのだ。米国市民は今ネオコンの連中に厳しい目を向け始めている。タイム誌の記事はそのひとつの表れなのだ。ブッシュ政権は、ラムズフェルドの辞任だけではなく、失敗に終わりつつあるイラク戦争を主導した責任者たちの責任の所在をきっちりと明らかにして、米国民と世界に謝罪することが先決だろう。それがあっての軌道修正だ。

翻って日本。北朝鮮の暴走を防ぐべく着々と手を打っている安倍政権の手堅い行動は評価できるが、教育基本法の強行採決や郵政法案反対議員の復党問題など強引な手法も目立つ。イラクから自衛隊が無事に撤退した後の日本の政治家にはイラク戦争の失敗に悩む米国の姿なんてこれっぽっちも念頭にないのだろうが、いづれ周回遅れでその影響が米国から怒涛のごとくやってくるだろう。

国民とのオープンな対話や政策の十分な説明を怠って数の論理で政権運営を行っていけば、ブッシュ政権と同じような過ちを犯すことになることを肝に銘じておくべきだと思うがどうだろうか?

何処の国も戦争好きの懲りない為政者たちの思考回路は似たようなものなのかも知れない。

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勢力逆転!??米中間選挙
民主党、米議会奪還か?】

11月7日に迫った米中間選挙。世論調査によると民主党が少なくとも下院の過半数を奪還する可能性が高まっている。

米中間選挙を7日に控え、ロイターとゾグビーが実施した調査によると、下院でカギとなる共和党の現有議席15議席をめぐる争いで12人の民主党候補がリードしていることが分かった。
 支持率の差を2ケタでリードしている民主党候補は5人であるのに対し、共和党候補は1人にとどまった。
 共和党の現職議員9人のうち、民主党候補にリードされているのは7人。これまで共和党地盤で今回、新人候補が出馬している6選挙区のうち5選挙区でも民主党がリードしている。
 民主党が下院で過半数議席を確保するためには、現有議席に15議席を上積みする必要があるが、今回の調査で、共和党が1994年以来初めて過半数議席を失う可能性が高いことが示された。 (11月2日付ロイター)


この逆転をもたらそうとしている要因は何なのだろうか?

【ブッシュとイラク

11月6日号のタイム誌のカバーが「トップの孤独」("It's Lonely At the Top")と題してその要因を明らかにしている。ブッシュ大統領イラクだ。その表紙に身体半分表舞台から外れているブッシュ氏の姿。共和党からも信頼を失い、孤独なブッシュはタイム誌の言うようにまさに「ローン・レンジャー」なのだ。

061106TIMECover

THE LONE RANGER

He's faltering in Iraq. He's out of favor with his own party. He's increasingly isolated. Why this U.S. election is all about George W.Bush and the world he's created.


僕ら日本人にもブッシュ大統領イラク政策は失敗だったというのはよくわかる。これ以上傷口を広げるなというのがアメリカの多くの市民感情なのだ。

Post/ABC世論調査によると、その市民の31%がブッシュへの不満を表す手立てとして今回の中間選挙に投票すると答えており、ブッシュ支持の17%と大きな開きが出ているのだ。

Post/ABC News Poll, 31% of those surveyed said they will use their congressional votes to register their opposition to Bush. By comparison, only 17% said they plan to use their vote to show support for Bush.

【頑固な政治家】

孤独なブッシュ大統領

それでもブッシュはイラクに固執している。この頑固さ(stubbornness)がある意味ブッシュの強さであり、9/11テロからブッシュ氏の考えは全く変わっていないという。しかし、国民の信頼を失ってはただの頑固親父になってしまう。

中間選挙の結果が出たら失敗は失敗と認めて、何が米国にとって、いや世界にとってベターな方法なのか早く見極めて方向転換を図ってもらいたい。

それともそれを本人に求めるのは無理なのだろうか。ブッシュ大統領の任期はあと二年続く。

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テーマ:アメリカ合衆国 - ジャンル:政治・経済

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