TIME誌で知る世界の時事ニュース
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迷走する米国の景気刺激策の効果
【空前の景気刺激策

景気刺激策
オバマ大統領が今年2月に議会を通した予算措置としては空前の規模である7870億ドル(日本円で約75兆円)の景気刺激策が全米で実行段階に入っていますが、どうもその効果についてアメリカ国民は最近疑念を抱き始めているようです。

7月13日号タイム誌「景気刺激策に何が起こっているのか?」("What Happened To the Stimulus?", Page 30-33, TIME dated on July 13, 2009)というタイトルで、この景気刺激策は魔法の弾丸ではないとして、ホワイトハウス内での議論やその原因についての記事が掲載されています。

The Administration's $787 billion booster shot is not the magic bullet some had expected. Inside the White House operation to fix that

【バイデンの監視チーム】

バイデン副大統領
米国民の疑念は各種世論調査に出ていて、そのうちひとつの調査では45%の有権者が景気刺激策は途中でやめるべきだと回答しています。

一体なぜこれほど信頼感を喪失しているのでしょうか?

最も大きな理由は、おそらく米国民の政府に対する根本的な不信感だろうと思います。すなわち、政府がかつて経験したことのないような巨額な予算を本当に有効に景気対策として実行できるかどうかと思っているわけです。日本でもそうですが、公共工事などの支出は実行段階では巨大な無駄と非効率を生み出します。失敗すれば倒産する民間とは根本的に違うのです。

バイデン副大統領はこの景気刺激策に対して責任を負っていて、政府内に8人の監視チームを置いて連邦政府や州政府、市町村などの予算要求、執行に目を光らせて、無駄や非効率と思われる予算要求は地方に取り下げるよう求めています。

Biden set up an in-house watchdog group, with a team that would grow to eight and a charge to keep the spending clean, quick and defensive.

また、州政府や市町村は、大きな予算を一度に要求できるし、簡単なので既存の橋や道路を補修するよりも新しい橋や道路を作ることを選択しがちですが、雇用の創出効果などから見ても既存の施設の改修・整備のほうが役に立つのです。

【馬鹿げたプロジェクトの数々】

正副大統領
地方の笑い話のようなプロジェクトがタイム誌の記事に紹介されています。例えば、フロリダではハイウェイを横切る亀のための横断道に340万ドルを支出するという予算が計上されたり、内務省の渡り鳥調査のための航空機購入に7百万ドル、数え切れないほどのミニゴルフやフリスビーゴルフといった娯楽施設の建築などです。(バイデンは「ゴルフ」という言葉の入った予算は認めないと指示しています)

民間と違って、役人は何の苦労もなく税金というポケットからお金を出して使います。自らの汗を流して得たマネーだという意識改革なしには、この「無駄を生み出す負のスパイラル」をなくすことは不可能でしょう。

果たして、バイデン副大統領と8人のチーム、そしてオバマ政権は「世論の直感」を真剣に受け止めて、効率的な予算の執行を監視・実行し、米国経済を軌道に乗せることが出来るでしょうか。アメリカの景気回復は日本経済にもリンクしているので、これからしっかり見ておくことが必要でしょう。

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100日目の評価?オバマ大統領
【百日の変化】

100日目のオバマ大統領
アメリカ大統領は就任後100日までに何が出来るかでその業績を評価されます。これは1933年に、大恐慌への対応としてすばやく「ニューディール政策」を発表したフランクリン・ルーズベルト大統領以来の慣例になっています。

もちろん、4月30日で就任100日目を迎えたオバマ大統領も例外ではありません。5月4日号タイム誌はカバーストーリーに「100日」("100 Days")と題してオバマ大統領の日常を捉えた写真とエッセイを掲載しています。

果たして、タイム誌のオバマ評は?

【ルーズベルト以来?】

100DaysJoe Klein記者によれば、オバマ大統領の現在までの評価は、正念場はこれからだとしながらも、フランクリン・ルーズベルト大統領以来最も印象深いと述べています。そう、メディアとしては異例なほど絶賛しているのです。

Obama's start has been the most impressive of any American President since F.D.R. The biggest tests are ahead of him.

一体、どういう実績をもってそう判断しているのでしょうか?

一言で言えば、オバマは、ブッシュの8年間だけでなく、レーガン以来失われたアメリカの信頼を回復すべく、猛烈なスピードで革命的な変革を実行していこうとしているということです。また、大多数のアメリカ国民も今のところそれを支持している。

具体的な事例を挙げると、先ずはこの3ヶ月で未曾有の金融経済危機を乗り越えるべく7890億ドルの景気刺激法案を始めとする15にものぼる法案を議会に通過させました。これだけでも過去の政権ではありえなかったことです。

また、就任前の公約どおり、グアンタナモ収容所の即時閉鎖や、イラクの撤退時期明示、キューバやアフガニスタンに対する政策などを次々と発表し、明確な「変化」を感じさせます。

【これからの挑戦】

執務室のオバマ大統領
日本から見ていても、その有言実行と政策のスピード、政権の信頼感などどれをとっても目覚しいものがあると感じるのは僕だけでしょうか。少なくとも日本の麻生政権とは雲泥の違いです。一旦、危機に直面すると強いアメリカの底力みたいなのものが感じられます。

しかし、オバマにとって難題はまだまだ山積しています。あまりにもドラスチックなやり方が、例えば金融業界や自動車業界などのエグゼクティブの反発を招かないか、今までは協力的だった議会もCO2排出削減のためのキャップ&トレードプログラム法案や医療保険制度の抜本的な見直し法案などに反旗を翻すのではないか、そして未だ着手していない中東和平を巡る対イスラエル政策で有効な手立てが打てるのかなどです。

これらの難問を考えると、この100日間は次々と難題を解決していったオバマ大統領ですが、まだまだゲームは始まったばかりと言えるかも知れません。みなさんはどう思われますか?

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